防災・防火 2022年12月02日

災害時に本当に役立つ「防災リュック」のつくり方

▼ 「防災リュック」を自宅に備えていますか?
「防災リュック」とは、地震や台風などで避難が必要なときに、自宅から持ち出す荷物をまとめたもの。被災後の支援に時間がかかっても、自助で乗り切れるよう、食料や水など実用的なアイテムを入れておきます。

大きな地震や豪雨による土砂災害などがたびたび発生している日本。
災害への備えを意識している方は多いと思いますが、セコムが8月に実施した「防災に関する意識調査」では、防災リュックを準備している方は約51.5%にとどまります。

また防災リュックの中身について、8割以上の方が「ベストがわからない」と回答
アイテムが足りているのか、ほかに入れるべきものはないのかといった不安があるようです。

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▼ 自分の生活に欠かせないアイテムを追加する

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専門家の視点で災害時の必需品をセットにした防災リュックも市販されており、ホームセンターやインターネット通販などで買い求めることが可能です。

市販の防災リュックに入っているのは、数日間生き延びるための必需品のみ。
「数日間生き延びるための必需品」しか入っていません。

市販の防災リュックに「自分にとって必要なもの」をプラスすることが大切です。
自分専用にカスタマイズした防災リュックを目指しましょう。

自宅ではない場所での生活で、自分に何が必要か想像してみてください。
視力が悪い人なら、メガネやコンタクトレンズは不可欠です。
冷え性の方には、あたたかい靴下やブランケットが必要でしょう。
小さなお子さんがいるご家庭なら、おむつやミルク、使い慣れたおもちゃも必要です。
女性なら化粧品や生理用品は欠かせません。

「これがないと困る」は、人それぞれ、家庭それぞれで異なります。
旅行の荷物をイメージして必要なものをカスタマイズしましょう。

市販の防災リュックのなかには、スマートフォンのモバイルバッテリーが入ってないものもあります。
今や情報収集や連絡の手段として欠かすことのできないスマートフォンです。できるだけ長く使えるようにバッテリーを用意しておくことをおすすめします。

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▼ 「紙」で重要情報をメモしておく
災害で何日も電力供給が回復せず、モバイルバッテリーの容量も尽きればスマートフォンの電源が切れてしまうことも考えられます。電源の喪失はスマートフォンに入れてある情報がすべて遮断されてしまうということです。

家族や親せき、友人など、よく連絡する相手の電話番号は、紙に控えて防災リュックに入れておきましょう。持病がある方は、主治医や病院の連絡先なども控えておいてください。

保険証やマイナンバーカード、お薬手帳などは、非常時に持ち出せない可能性があります。コピーを防災リュックに入れておくといいでしょう。

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▼ まずは防災リュックを開けてみることが第一歩
せっかく防災リュックを買ったのに、「中身をちゃんと見ていない」という人が少なくありません。
災害用のアイテムは、使い慣れないものが多いので、いざというときにどうやって操作するかわからず、困る可能性があります。
自分の防災リュックの中身を確認してみましょう。

<防災リュックの点検ポイント>
・何が入っているか?
・使い方はわかるか?
・電池切れになっていないか/電池の液漏れはないか
・食料品や水の消費期限は切れていないか

懐中電灯やラジオなどに電池が入れっぱなしになっていると、通電して液漏れすることがあります。防災リュックに入れておくときは、電池を抜いて別にしておくといいでしょう。
点検時だけ電池を入れて、問題なく作動するかを確かめます。

また、食料品や水は消費期限が迫ってきたら、新しいものと入れ替えが必要。
少なくとも年に1度は期限を確認する日を設けましょう。
できれば家族全員で防災リュックを確認し、置き場所も確認すること。
誰が何を持って行くかなども話し合っておくと、災害時にスムーズに避難できるはずです。

防災リュックは準備して終わりではなく、定期的に中身を確認してバージョンアップしていくことが大切。防災訓練の一環として、防災リュックを囲んでご家族で話し合ってみてください。


* * * * * * * * *


<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

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