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火災の要件と着衣着火〜火災は火の大小によらない〜

  本日8月16日は、「京の五山送り火」が行われる日。古都を囲む夜の山々に文字や形の火が浮かび上がる景観は、日本を代表する夏の風物詩となっています。特に有名なのは、漆黒の山に、火で描かれた「大」の字が揺らめいている大文字焼きの姿。日本情緒を感じさせるこの風景は、セコムのウェブサイトでも使わせていただいています。

 日本では、お盆の迎え火や送り火、そして子どもたちの花火など、外で火を扱う機会が多い夏ですが、諸外国では気温が上がる夏は空気の乾燥が進み、火災が多く発生する季節としても知られています。幸いにも日本の夏は湿度が上がるために火災は多くないようですが、火災とはいったいどのような状況のことを呼ぶのでしょうか。なぜ五山の送り火は、遠くからでもよく見える、相当に大きな火であるにも関わらず、火災とは呼ばれないのでしょうか。

 火災を消す立場である消防の世界では、火災を 人の意思に反して発生(放火も含む)、 消火の必要がある燃焼現象、消火施設の利用が必要、の3つがすべて成り立つ燃焼現象と定義しています。また、火災による損害を補償する立場にある損害保険の世界では、よりシンプルに「『場所または時間に偶発性』があり、『火勢が自力で拡大する』ものが火災である」と言っています。これらから、「人の意に反する」「場所、時間の偶発性」「火勢の自力拡大」「消火の必要性」が、火災のキーワードとしてあげられるかと思います。この観点に立つと、五山の送り火は、正当な目的で意図的に発生させたものであり、かつ人のコントロール下にある火であるため、たとえその火勢が大きくても火災ではないと言えます。

 逆に「人の意に反する」「場所、時間の偶発性」「火勢の自力拡大」「消火の必要性」の要件が成り立てば、たとえ小さい火でもそれは火災となり得ます。この火勢の小さい火災の代表に「着衣着火」と呼ばれるものがあります。文字通り、着ている服に火が着くことで、火災死亡者の1割程度がこの着衣着火によるものとなっています。シニアの方は、特に注意が必要で、テレビなどで活躍されていたシニアタレントの方の中にも、この着衣着火で命を落とされた方がおられます。いずれも調理中のコンロの火が着ているものに燃え移って大やけどを負ったことが原因です。小さい火であるからと言って侮れません。

 着衣着火は、火を使う際に誰にでも起こり得る、火災の要件を全て満たす立派な「火災」です。火災は火の大小によらないということを頭におき、調理などで火を使う際には十分に注意する必要があるかと思います。

(参考)
京都五山送り火(京都市産業観光局)

服が燃えて大やけど! 知られざる危険「着衣着火」 ([独]国民生活センター)

(火災による)死傷者の発生状況(消防庁)

セコム「トマホークマッハ」(片手で操作できる新消火システム)

セコム「トマホークジェットアルファ」(コンロ火災自動消火システム)

セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文

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