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とある電話セールスが使った手口

 先日、筆者のところに「今度上場を予定している会社の未公開株を内々に売り出すので、その資料を送らせてくれないか」という趣旨の電話セールスがありました。思いあたるところがあって「資料だけでも送らせてくれ」と食い下がってくる申し入れを、丁重にお断りさせていただきました 。

 昨今、「近い将来、上場するので値上がりが確実な未公開株を、特別あなただけに」と持ちかけてくる「未公開株詐欺」が多く発生しているため、この手の電話には注意が必要です。そもそも、市場で売買されていない未公開株は、自由に売り買いできるものではありません。そのため、それを販売できるのは、未公開株を発行している会社および登録を受けた証券会社に限られています。聞いたことのない団体名を名乗って、電話で勧誘をかけてくること自体が非常に怪しいのです。未公開株売買の勧誘に関する注意喚起は、政府をはじめとして、証券業協会や消費者相談センターなどでなされていますので、ぜひ目を通してみてください。

 また、電話の主が使った「まずは資料だけでも送らせてくれ」という申し入れに対しても、相当な注意を払わなければなりません。この申し入れは「フット・イン・ザ・ドア(Foot in the Door)」という相手にイエスを言わせる心理学的手法である可能性が大きいのです。「まずは資料だけでも送らせてくれ」という申し入れには、受けた人間にはまったくリスクがないため、イエスと言いがちです。しかし、最初のささいな申し入れに対して一旦イエスと言った人間は、次のさらなる申し入れを断りにくくなるということが心理学的にわかっています。一度相手の言うことを聞いた人間は、「次も相手の言うことを聞かなければならない」という呪縛に捕らわれがちということです。

 相手が受け入れやすい「無料で点検引き受けます」という申し入れで、まずは相手の懐に飛び込み、虚偽報告などによって不安をあおって、不法に高額なリフォーム工事や住宅設備を売りつける「点検商法」と呼ばれる悪徳商法も、この手法を使った一例と言えるでしょう。詐欺や悪徳商法に限らず、この手法は、確立されたマーケティングの一手段として街のいたるところで使われています。例えば、一巻目を安い価格に抑えて、定期的に発行される雑誌のシリーズを売る販売方法や、サービス商品を当初無料で提供する手法などがそれにあたります。スーパーやデパートの売り場ですすめられる「試食」や「試着」なども、広い意味では、このテクニックを使った売り方であると言えます。

 警察や、社会全体の取り組みによって「振り込め詐欺」は一時にくらべて減ってきたと言われます。しかしながら、善良な市民からお金を巻き上げる「詐欺」や「悪徳商法」は、高度な心理テクニックも使いながら、手を替え品を替えて、あなたの懐を狙ってきます。十分に注意する必要があるかと思います。


セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文

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