医療情報サテライト

Vol.26 緑内障とは? 第2回(全2回)

監修/井上治郎先生
緑内障の治療・予防法


~治療はどのように行うのですか?~
開放隅角緑内障では、薬物療法によって眼圧を下げます。薬物療法の主体は点眼薬で、房水の産生を抑えたり、排出を促したりする作用があります。
点眼薬で不十分なときは内服薬を使います。それでも効果が十分でないときは手術を行います。

閉塞隅角緑内障では、隅角が狭い患者さんは現状では問題がなくても、急性緑内障発作を起こす危険性があるので、早い機会に予防的な治療を行うことがあります。
隅角が完全に閉塞して発作となったときは、薬物療法によって眼圧を下げた上で、レーザーによって虹彩に孔を開け、房水流出用のバイパスをつくります。
これは点眼麻酔で行えるので、通院治療が可能です。


~予防法は?~
こういうことに注意したら緑内障にならない、緑内障になったらこういうことに注意したらよい、ということがありません。
しかし、治療によって進行を食い止めることはできます。
ですから、とにかく早期発見・早期治療が大事です。
40歳を過ぎたら少なくとも年に1回は検診を受けていただきたい。
そして何か異常を感じたらすぐ眼科医に受診していただきたい。
また、発病したら定期的に受診して治療を継続すること。緑内障が進行しないように一生にわたって管理していくことが必要なことを理解していただきたいと思います。


緑内障とは?
第1回
第2回
緑内障の検査法・症状
緑内障の治療・予防法
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