ほっとひと息 健康らんど
Vol.31 蕁麻疹
2.検査と治療
原因が特定できないものも多いようですが、原因を特定するような検査はないのでしょうか。
原因を探し出す検査として、血液検査・皮膚テスト・誘発試験などがありますが、蕁麻疹の種類により、検査の必要性は異なります。
<原因検索の為の検査>
※
特定刺激や負荷により誘発することができる蕁麻疹の場合、以下の検査を実施。
①
血液検査
血液中の <抗原と考えられる物質に対するIgEの量> を調べる。
IgEの量が多い場合は、アレルギー反応がある可能性が高い。
②
皮膚テスト (プリックテスト・スクラッチテスト・皮内反応など)
原因と考えられる物質のテスト液を微量皮膚内に入れ、皮膚の反応を見る。
③
誘発試験
誘因となる刺激を与え、実際に蕁麻疹が現れるか確認する。
※
内科的な病気を疑う場合は、疑われる病気に対して一般内科的な検査を行う。
※
慢性蕁麻疹で、皮膚以外に症状がない場合は、詳しい検査を実施しても異常が見つかることは少なく、原因の特定は難しい。
私の場合は、症状が自然に治まっているのですが、治療は薬を使うのですか。
まず原因・誘因を探し、原因が特定できれば、原因物質との接触を避けるようにします。
症状を抑える治療として、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を使用することが多く、その他、症状に合わせステロイド薬や漢方薬などを使用する場合もあります。
原因が特定できない蕁麻疹に対しては、症状に合わせた薬による治療(対症療法)を行います。
明らかな誘因がなく、受診した時に、膨疹が消えていたり改善傾向にある場合は、経過観察となる場合もあります。
なかなか治らないと聞くこともありますが、治療はいつ迄続けるのでしょうか。治りますか。
一定の見解はありませんが、原因が明らかな蕁麻疹は、原因を避けることや薬により症状が抑えられ、比較的速やかに薬を中止することができると言われます。
原因のはっきりしない慢性蕁麻疹は、薬により症状をコントロールしながら、長時間かけて薬の量を減らしていくことが多く、数ケ月~数年に及ぶこともあります。
- 前のページ -
- 次のページ -
>ほっとひと息 健康らんど トップに戻る