ほっとひと息 健康らんど

Vol.10 熱中症対策

 うちのおじいちゃんは、とても元気で夏でも帽子もかぶらずに散歩に行ったりしています。
 長時間歩くわけではないし、涼しい時に歩いているので本人は大丈夫だと言っていますが、心配です。

 熱中症は一般的に4歳以下と65歳以上に多いと言われています。特に65歳以上は生命に関わる年齢です。
 65歳以上の熱中症は日常生活や労働時に多く発生している状況です。
 日常生活に起きるのが特徴だと思って下さい。つまり、日常生活の中での熱中症予防が大切なのです。

 何故、65歳以上の人は日常生活の中で熱中症になりやすいのですか?

 いくつかの理由が重なっています。
身体の熱を調節する自律神経や暑さを感じる知覚が、年齢と共に鈍くなってくる為、身体の反応が鈍くなり脱水状態に敏感に反応出来なくなってしまいます。
発汗量も汗腺の働きの低下に伴って少なくなる為、汗によって体温調節が出来なくなるのです。
汗をかかないから大丈夫というわけではなく、発汗調節が上手く出来ない為に汗をかいていない場合もあります。
また、内臓の血流量も低下している為に、各臓器の反応が鈍く、暑さに反応して血流量が上がらない為、体温調節が上手く出来ずに体温の上昇がより大きくなりやすいのです。
また、高齢者の場合は何らかの疾患に罹っている事があります。
体温調節を妨げる疾患(心臓病、糖尿病など)に罹っている場合や、利尿作用のある薬を服用している場合は、夏になる前に、薬の調節や水分摂取の仕方について主治医に相談するのが良いでしょう。

 
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