ほっとひと息 健康らんど

Vol.8 薬について

3.子供に上手に薬を飲ませるには?-②
 子供がいやがらずに薬を飲む方法があったら教えて下さい。

 たいていの子供は苦味のある薬を飲むのをいやがりますね。 シロップなどは甘味があり、飲みやすい場合もありますが、粉薬や錠剤は苦味がしてしまいますね。 薬の飲ませ方は工夫だと思いますので、いくつかの例を挙げますので、以下の点を守った上で参考にして下さい。
飲みにくいからといって、錠剤をつぶしたり、割ったりしないで下さい。効果が半減したり、一度に吸収されて悪影響が出る場合があります。カプセルの薬も同じです。
薬と食品の飲み合わせの確認を必ずしましょう。
下痢をしている時は甘い物はなるべく避けるようにしましょう。
薬を飲むのを嫌がったら親も一緒に薬を飲んだフリをしてみましょう。
飲めたら誉めてあげましょう。
小さい子供にも薬の必要性を説明しましょう。

 2歳を過ぎれば粉薬でも大人のように上を向いて口を開けて飲む事が出来ますが、無理な場合や乳幼児の場合の工夫です。 お薬を飲ませる直前に行いましょう。
長時間置いておくと効果が薄れる薬もあります。
【粉薬】
少量の水かぬるま湯で練り、口の中の頬の内側部分か上あごにつけて飲ませましょう。
0歳時の場合は少量の水で溶き、スポイトを使って口に流しましょう。口を開けない時は歯ぐきと頬の間に流し入れても良いです。
どうしても飲まない時は食べ物や飲み物に混ぜてみましょう。
注意) 食べ物や飲み物によっては混ぜてはいけない薬もありますので、事前に薬剤師さんに確認が必要です。
ヨーグルト、牛乳、柑橘系ジュース、スポーツドリンクなどは却って苦味が増します。
ハチミツは0歳児には禁忌です。
主食に混ぜるのは止めましょう。
嚥下補助ゼリー・オブラート・カプセルなど市販のものを利用するのも良いでしょう。

【シロップ】(水薬)
良く振ってから1回分を取りましょう。直接口をつけて飲ませるのは危険であり、薬の変質の原因にもなります。
ジュースなどに混ぜて飲ませてみましょう。量を増やしすぎると、残してしまうので注意しましょう。
乳児などの場合はスポイトを使用しましょう。喉の奥に入れすぎてむせないようにしましょう。
幼児になったら、スプーンで口の中へ入れましょう。

【坐薬】
坐薬は包みから取り出したら、尖った方から肛門に入れましょう。先を少し溶かしてツルツルさせたり、少量の水をつけると入れやすくなります。入れた後は少し肛門を押さえていましょう。
乳幼児はオムツを替える姿勢で、幼児は背中を丸めて横向きにして入れましょう。
大きくなったら、中腰でも構いません。
排便してから入れるようにしましょう。
挿入後、10~30分は排便を我慢するようにしましょう。
それでも出てしまった場合は挿入後10分位していれば吸収されている可能性があるので様子を見ましょう。心配でもう一度入れたい時は先生に確認して下さい。
挿入時間の指示は守りましょう。
半分で使用した場合はサランラップなどに包んで保管しましょう。

【点眼薬】
手洗いをしてから行いましょう。
泣いている時は涙と一緒に出てしまいますので、泣き止んでから点眼しましょう。
眼瞼やまつ毛などに触れないように注意しましょう。
2種類以上ある場合は5分位間隔をあけてから行いましょう。
下の眼瞼を押さえて目を開いて一滴だけ点眼しましょう。
顔を固定して行うと良いですが、不安を煽るような姿勢は止めましょう。

【点鼻薬】
まずは鼻をかみましょう。
使用方法を良く読みましょう。
使用後は容器の先端を拭いて綺麗にしましょう。

【貼り薬】
咳止めなどは子供が剥がさないように背中などに貼ると良いでしょう。
かぶれを防ぐ為に貼る場所は毎回替えましょう。

【塗り薬】
塗る人は手を洗いましょう。塗る場所も清潔にした後などが良いです。
薄く塗るのが基本ですが、厚く塗るように指示を受けている場合は指示に従いましょう。
指示通りに量や回数を守りましょう。指示より少なくすると治りが遅くなる事もありますし、厚く塗ったからといって、早く良くなるわけでもありません。
塗り終わったら塗った人は手を洗いましょう。

今回のお薬の話しはいかがでしたか?
分からない事や疑問に思った事は主治医や薬剤師さんに相談しましょう。 疑問のままにしておくのはとても危険です。 正しいお薬の知識を持って、大切な子供の健康を守りましょう。

 
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