防犯 2022年12月16日

押し込み強盗の被害にあわないために

▼ 住宅強盗の認知件数はコンビニ強盗に匹敵
強盗」と聞くと、銀行強盗やコンビニ強盗など、店舗が狙われるイメージがありますが、警察庁が発表した「令和3年に関する刑法犯の統計資料」を見ると2021年の「住宅強盗」の認知件数は97件。
「住宅強盗」は、「金融機関強盗」(9件)よりも多く、「コンビニ強盗」(106件)と同じくらい発生しているのです。

侵入強盗の半数近くをコンビニ強盗が占めていた時期がありましたが、近年ではほとんどの店舗に防犯カメラや非常通報装置などのセキュリティシステムが導入され、防犯対策が徹底されています。銀行や郵便局、金融機関のセキュリティはさらに強固です。

強盗にとって、これらの店舗が狙いにくい場所である一方、防犯対策が手薄な個人住宅は狙いやすい場所になっているとも考えられます。

巧妙な手口で強引に家に侵入し、住人に暴行を加えて金品を奪うのが「強盗」です。
無防備な住宅が狙われています。
強盗は殺人事件につながる可能性もある犯罪です。万全の対策を心がけましょう。

△押し込み強盗の被害にあわないために TOPへ

▼ 押し込み強盗の手口とは?
住宅強盗の手口はさまざまです。
住人の留守を狙う「空き巣」や、住人に気づかれないように侵入する「居空き」は、鉢合わせを避けて金品を奪う手口ですが、暴行を加える強盗は、玄関から堂々と侵入する手口が少なくありません。とくに注意したい「押し込み強盗」の手口を紹介します。

【共連れ】
住人の後をつけて玄関前まで近づき、鍵をあけて玄関ドアを開けた途端に後ろから押し入る手口。
オートロック付きのマンションで、住人のふりをして一緒にエントランスを通り抜け、押し入る手口もあります。

【業者を装って玄関を開けさせる】
宅配業者やガス・電気の点検などを名乗って、住人が玄関ドアを開けた途端に家に押し入る手口。
ガス漏れや水道管の破裂など、緊急性を装ってドアを開けさせるケースもあります。

【アポ電】
特殊詐欺の手口が、住宅強盗にも使われています。
確実に現金がある家に狙いを定めるために、特殊詐欺のような電話をかけてくることがあります。
特殊詐欺のように現金をだまし取るのではなく、暴力によって金銭を奪いに来ます。

画像

△押し込み強盗の被害にあわないために TOPへ

▼ 日ごろから心がけたい「押し込み強盗」の対策

画像

これらの「押し込み強盗」の手口を見ると住人が気を付けることで防ぐことができるケースもあります。
自分の後ろを歩いている人やインターホンを押した訪問者が、まさか強盗だとは思いもしないからこそ、油断が生じます。
そのすきが狙われていると心得ましょう。日ごろから次のような防犯対策を心がけてください。

<押し込み強盗を防ぐための防犯対策>
・帰宅中は周囲を警戒し、不審な人物がいないかときどき振り返る
・玄関の鍵を出す前に周囲を見回し、誰もいないことを確認する
・素早く鍵を開けて家に入り、すぐに鍵を閉める
・事前の告知なく業者が突然訪問したときは、うかつにドアを開けない
(名乗っている事業所に直接問い合わせるなどして、情報の真偽を必ず確認する)
・宅配便業者は、チェーンやドアガード越しに伝票のやりとりをし、ドアを開けない
(荷物は玄関先に置いてもらうなどして、直接受け取らない)
・身内を名乗る相手でも、家にある現金の所在や金額を教えない

ほかの犯罪にも通じる基本的な防犯対策ばかりですが、「自分が被害にあうかもしれない」という意識がないと、徹底しようとはなかなか思わないものです。
押し込み強盗の被害は、他人事ではありません。
基本的な防犯対策を習慣化し、おろそかにしないようにしましょう。


* * * * * * * * *


<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

【関連記事 pick up!
ひとりでもできる「地域防犯活動」のススメ
防犯強化対策!空き巣に「狙われない」「入られない」
在宅中の泥棒にご用心!「居空き」「忍び込み」の手口

△押し込み強盗の被害にあわないために TOPへ

セコム・ホームセキュリティ■緊急通報と言えば「セコム・ホームセキュリティ」

ご自宅におけるさまざまな不安に対応できるのが、「セコム・ホームセキュリティ」。防犯・火災監視・非常通報など、お客さま宅の異常発生を24時間365日セコムが見守り、万一の際には安全のプロがただちに急行する「セコム・ホームセキュリティ」もおすすめです。一戸建てだけでなく、マンションタイプや二世帯住宅タイプなどもラインナップしています。

SNSシェア
関連するカテゴリーを見る
強盗