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Vol.78 花粉症 第2回(全2回)

 
花粉症
花粉症
 簡単にできる対策としては、次のようなものがあります。
 
◎規則正しい生活
 精神的ストレス、過労や睡眠不足などによって免疫が低下し、症状が悪化することも。夜ふかしや深酒、喫煙などを控え、規則正しい生活を心がけて。適度な運動も体調管理のために必要です。
花粉症
◎室内を清潔に
 床はフローリングが望ましいのですが、カーペットや畳などの場合は、空気清浄機を併用しながら、排気循環式の掃除機で、週2回ほど室内清掃を行うと効果的。
◎外出・帰宅時、洗濯物の対策
 花粉の飛散時期には窓を閉め、とくに晴天の日は、外出をひかえるように。外出する際は、花粉症用マスクやメガネも有効です。衣類は、表面が毛羽立ったウールなどは避けましょう。
 帰宅時には、家に入る前に、上着や髪に付着した花粉をよく落として。さらに、顔を洗ってうがいをして、鼻をかむようにします。
洗濯物やふとんは、外で干すのを控え、外で干した場合には、取り込むときに、しっかりと花粉を落としましょう。
 
花粉症 ◎からだのなかからの予防策
 最近、乳酸菌の効果が注目を集めています。LFKやLGGといったある種の乳酸菌には、腸の免疫細胞に働きかけて、アレルギーを抑え込む作用があるとされ、乳酸菌を多く含まれるヨーグルトが花粉症によいとも言われています。
 花粉症は、治りにくい病気で、症状も個人によって違いがあることから、かかりつけ医と症状についてよく相談しながら、あせらずに治療していくことが大切です。
 

花粉症
第1回
第2回

【監修】河野 敏朗(かわの・としろう)
 西横浜国際総合病院 耳鼻咽喉科部長
1992年 徳島大学卒業。専門は副鼻腔疾患、アレルギー。
2009年から西横浜国際総合病院に勤務。
医学博士、日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本アレルギー学会専門医、補聴器相談医、音声言語機能判定医、日本東洋医学会専門医、日本気管食道科学会専門医、日本医師会認定産業医、横浜市立大学客員准教授。