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まず、定期的な検診は、積極的に受けるようにしましよう。貧血は自覚症状のない人も多いのですが、血液検査で早期発見でき、貧血から別の病気が見つかることもあります。
先に示した原因のうち、主に日常生活で対処できるのは、もっとも多くみられる鉄分の不足による貧血です。
予防の基本になるのは、バランスのよい食事です。毎食、炭水化物、たんばく質、ビタミン・ミネラルなどを豊富に含む食品を摂リ、栄養バランスのよい食生活を心がけましよう。
とくに気をつけていただきたいのは若い女性。若い女性のなかには、栄養に偏りのある方が多いように感じます。また、過度のダイエットや朝食を抜くなど、食生活自体に問題のある方もいるようです。若い女性は、そもそも経血出血の量も多いため、貧血になりやすいのですが、このような食生活の乱れが、それに拍車をかけていると考えられます。
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鉄分を豊富に含む食品といえば、やはりレバーです。動物は、摂取した鉄分を肝臓に蓄えています。その意味でも、レバーはもっとも効率よく良質な鉄分を補える食品です。
レバーは苦手という方もいるかもしれませんが、たくさん食べる必要はありません。たくさん食べても、吸収できる鉄分は,ほんの数ミリグラムでしかないからです。苦手な方も少量でいいので、習慣的に摂るように心がけてください。
ひとつ注意していただきたいのは、緑茶やコーヒー、紅茶です。これらには、鉄分の吸収を妨げるタン二ンという成分が含まれています。貧血気味の方は、食事の前後のお茶やコーヒーを控えましよう。
繰り返しになりますが、貧血から大きな病気が見つかることもあります。少しでも気になることがあれば、早めに医療機関に相談してください。
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食品に含まれる鉄分には「へム鉄」と「非へム鉄」があります。
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*へム鉄を豊富に含む食品* |
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主に肉や魚などの動物性食品に含まれ、吸収率が高い。 |
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魚(カツオ、マグロ、イワシなど) |
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肉(牛もも、ヒレ肉など) |
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レバー(豚、鶏など) |
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貝(カキ、しじみなど) |
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*非ヘム鉄を豊富に含む食品* |
卵や大豆、穀類、野菜などに含まれるが、吸収率は低い。 ただし、動物性たんぱく質を同時に摂ると吸収率が高まる。 |
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大豆食品(納豆、豆腐など) |
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緑黄色野菜(小松菜、ほうれん草など) |
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卵(鶏、うずらなど) |
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海草(ひじき、青のりなど) |
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