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貧血とは、血液中の赤血球数、へモグ口ビン濃度が正常値より少なくなった状態をいいます。貧血は次のように、原因によっていくつかの種類に分けられます。
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① |
骨髄の働きの低下 血液をつくる骨髄の働きが低下するために起こる貧血。赤血球だけでなく、白血球や血小板もつくられなくなる病気です。 |
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② |
ビタミンB12 、葉酸の不足 赤血球がつくられるのに必要なビタミンB12、葉酸が不足して赤血球が減少するために起こる貧血です。 |
③ |
赤血球の異常 赤血球そのものの異常が原因で起こる貧血。赤血球の寿命は、ふつう約120日ですが、何らかの原因で、それよりも早く壊れてしまい十分に機能しなくなるために起こります。 |
④ |
鉄分の不足 鉄欠乏性貧血と呼ばれ、赤血球にあるヘモグロビンの主成分である鉄が不足し、へモグロビンがつくられなくなるために起こる貧血です。 |
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これらの原因のうち、もっとも多くみられるのが、この鉄分の不足による貧血です。
鉄分の不足による貧血が圧倒的に女性に多いのは、女性には月経があり、血液が失われるためです。閉経前の女性の3 人にひとりは貧血が起こりうるといわれているほどです。中年以降の女性は、子宮筋腫が原因で出血量が増え、貧血になるケースもあります。
男性で貧血が見られる場合には、まず、食道がん、胃がん、大腸がん、胃潰傷などによる消化管出血を疑います。貧血からがんが見つかるというケースもめずらしいことではありません。
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多くの方が誤解されているようですが、急に立ち上がったときに起こる「めまい」や「ふらつき」などの症状は、医学的にいう貧血とは異なるものです。これは起立性低血圧症と呼ばれ、主に自律神経の働きに問題があり、立ち上がったときに血圧が急激に低下して起こる症状です。
一方、赤血球の数が低下して起こる貧血は、
動悸や息切れなどの症状がみられることがあります。これは、へモグ口ビンの減少で、全身に酸素が行き渡りにくくなっているために起こります。ただし、軽度の貧血では、ほとんど症状がありません。
見た目の特徴としては、血色がよくない、下まぶたの裏の赤みが薄くなる、爪が白っぽくなったリ反ったりする、といったことが見受けられます。
(次回は貧血を防ぐ方法をご紹介します)
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