
生まれたときから隅角形成に異常があって眼圧が高い先天緑内障、ぶどう膜炎やステロイド(副腎皮質ホルモン薬)など他の病気や薬の影響で眼圧が高くなる続発緑内障、常に眼圧が高いが視神経乳頭や網膜に異常が生じない高眼圧症などがありますが、多いのは開放隅角緑内障と原発閉塞隅角緑内障です。
開放隅角緑内障には原発開放隅角緑内障と正常眼圧緑内障の2つがあります。
前者は、隅角は開いているもののその先にある房水排出路に通過障害があるため、眼圧が正常よりやや高くなる病気で、強度の近視の人や遺伝的に素質のある人に多いことが分かっています。
後者は、先ほどの眼圧が正常でありながら視神経乳頭変化と視野の変化が起こるタイプです。発病の原因については、やはり眼圧が関係しているという説と、眼底の視神経や視神経乳頭の血管に血液循環障害が生じて起きるという説があります。
原発閉塞隅角緑内障は、房水の出口である隅角が狭くなって房水が出ていかないために眼圧が高くなる緑内障で、女性や遠視の人に多く見られます。
眼球は中に内容物(大部分が水)があり、一定の硬さ(眼圧)を保っています。
この眼圧を保つのに一番重要なのが、房水(眼の中の水)の流れです。房水は毛様体で作られていますが、矢印のように瞳孔を通って前房に入り、隅角(水の出口)から流出します。
この水の流出が悪くなると、房水が前房にたまり眼圧が上がります。
※次回は、緑内障の検査方法・治療方法等をお届けします。
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