医療情報サテライト

Vol.12 大腸ガンとPET検査について 第1回(全2回)

監修/安田聖栄先生
大腸ガンとはどのような病気なのでしょうか?
~大腸ガンとは~
大腸は1メートル50センチ前後の長さがあり、小腸で消化吸収された残りの腸内容物をため、水分を吸収しながら便にする働きをしています。肛門のすぐ上、17、8センチの直腸と、それより上部の盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸からなる結腸とに大別できます。そして、そのそれぞれにできたガンを総称して大腸ガンと呼んでいます。近年、胃ガンに迫る勢いで急激に増加しているのがこのガンです。
大腸症状、とくに初期症状としては、まず血便があげられます。また便が細くなる、便秘と下痢を繰り返す、腹痛が起こる、などがあります。

~原因は?~
大腸ガンの発生には、遺伝的要因よりも環境的要因によるものが大きいと考えられています。以前は日本人には少なかった病気ですが、近年、急激に増えた背景には、肉類や脂肪分の摂取量増加など、食生活の欧米化があると言われています。しかし、なぜ特定の人に発病するのか、その原因まではわかっていません。

~どのくらいの年代に多いのですか?~
傾向としては、若い人には少なく、50代以上の方に多く見られます。男女差は、ほとんどありません。


大腸ガンとPET検査について
大腸ガンとはどのような病気なのでしょうか?
その診断、治療法は?
安田聖栄先生プロフィール

安田 聖栄(やすだ せいえい)先生プロフィール
安田 聖栄(やすだ せいえい) 安田 聖栄(やすだ せいえい)
東海大学医学部付属病院外科助教授
医学博士
日本外科学会指導医
日本消化器外科学会指導医
日本大腸肛門病学会指導医
大阪大学医学部卒業
米国テネシーメディカルセンター(留学)、山中湖クリニック、
東海大学医学部付属大磯病院(外科医長)を経て2001年より現職。

【専門】
消化器外科、大腸ガンの治療、PETによるガンの診断、PET検診

【所属学会等】
日本大腸肛門病学会評議員、日本臨床外科学会評議員、
日本核医学会、米国核医学会、
Academy of Molecular Imaging、日本癌治療学会など