ほっとひと息 健康らんど

Vol.50 ヒートショック

2.予防方法
 ヒートショックを予防するために、具体的な対処方法を教えて下さい。
 ヒートショックは、寒い時期に限るものではありませんが、居室と浴室の温度差が大きい冬期の入浴時に発生することが最も多く、代表的だと言われています。まず、入浴時の注意事項について説明します。
【入浴時のヒートショックを予防するために】
<入浴前>
居室と脱衣所・浴室の温度差を避ける
・脱衣所は暖房器具を使用し暖めておく
・(浴槽に湯がある場合) 入浴前に浴槽のふたを開けておく
 (浴槽に湯がない場合) 高い位置からシャワー給湯する
・入浴前に暖かいシャワーで浴室を流す
・浴室の床に専用のマットを使用する
湯の温度は38~40℃設定を目安とする
 
<入浴時>
ヒートショックに注意が必要な方は、一番風呂を避ける
・一番風呂は浴室が充分暖まっていない
・家族が入浴した後、時間を空けず入浴する
食直後や飲酒後、降圧剤服用後の入浴は避ける
・血管拡張等により血圧低下を招きやすい
日没前に入浴する
・外気温が比較的高く温度差が少ない
入浴前後にコップ1杯の水分を補給する
・身体内の水分喪失を防ぐ
浴槽に入る前にかけ湯をする
・身体を湯に慣らし、心臓にかかる負担を軽減する
かけ湯や半身浴を組み合わせる
・全身浴の水圧による身体への負担を軽減する
浴槽から出る時は、ゆっくり立ち上がる
・血圧の急下降を避ける
入浴中は家族が時々声をかける
・異常を早期に発見する
 冬期のトイレもヒートショックが発生しやすくなっています。以下が予防方法となります。
【トイレでのヒートショックを予防するために】
居室とトイレの温度差を避ける
・暖房器具を使用し暖める
・窓がある場合はカーテン等の使用により断熱対策をする
寝室とトイレの距離を短くする
排便時のいきみを避ける
・水分や食物繊維を多く含む食事を心がけ便秘を避ける
 早速できるような予防策もあるようですので、是非実施してみたいと思います。
 温度差が大きいほどヒートショックは発生しやすく、血圧の変動値や変動するスピードが大きいほど、心臓にかかる負担も増えます。
 今からできる予防方法を効果的に取り入れ、ヒートショックを発生することなく、寒い時期を乗り切りましょう。
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