ほっとひと息 健康らんど
Vol.55 健康に生活するために
1.ヒートショックについて
人間の身体は、寒い時期に、暖かい居室から寒い場所へ移動した時、熱い浴槽に入った時等に生じる温度変化から体温を一定に保つために、血管が収縮し、血圧や脈拍の急激な変動を来たします。この変動は、心臓や脳血管等身体に大きな負担となります。医療用語ではありませんが、一般的な用語としてこのような状態を「ヒートショック」と表現しています。
【ヒートショックが発生しやすい場所】
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浴室
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トイレ
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洗面所
【ヒートショックに特に注意する人】
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65歳以上
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生活習慣病がある
高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満・脳血管障害・心臓病・不整脈 等
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日常生活
・熱い(42℃以上)温度で長時間の入浴を好む
・一番風呂に入ることが多い
・深夜に入浴する
・食直後・飲酒後・薬剤服用後に入浴する
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住宅環境
・浴室や脱衣所・洗面所・トイレに暖房設備がない(20℃未満)
・浴室やトイレはタイル張りである
・浴室・トイレ・洗面所に窓がある
・居室と浴室・トイレ等が離れている
※該当項目が多いほど注意が必要
血圧はどのように変動するのでしょうか。
状況により異なりますが、血圧の変動が大きいとされる入浴時と排便時について説明します。
【血圧の変動】
<入浴時>
寒い脱衣所に移動し、衣服を脱ぐことで、末梢血管が収縮し血圧が上昇、
身体が温まると、末梢血管が拡張し血液循環が改善され血圧は急下降、
入浴後脱衣所へ移動すると、末梢血管が再収縮し血圧が急上昇する
<排便時>
寒いトイレへ移動すると、末梢血管が収縮し血圧が上昇、
排便時にいきむことで、血圧は急上昇する
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