ほっとひと息 健康らんど

Vol.37 飲酒について①

2.飲酒時の注意事項
 二日酔いを防ぐなど、健康な生活を送る為に、飲酒時にどのようなことに注意すれば良いでしょうか。
 以下に注意事項を挙げますので、参考にして下さい。
<食べながら飲む>
空腹状態で飲酒をすると、胃腸に強い刺激が加わり、粘膜の損傷を来たす
アルコールが吸収され易く、急激に血液中のアルコール濃度が上昇する
肉・魚・卵・大豆製品など蛋白質を含む食品の他、野菜料理、主食を適量摂りながら飲酒する
<ゆっくり時間をかけて飲む>
短時間に多量に飲酒をすると、急激に血液中のアルコール濃度が上昇し、急性アルコール中毒を引き起こす原因となる
<自分の適量範囲を知る>
節度ある飲酒量・・・日本酒換算1日平均1合以内
 (女性・高齢者では、より少量の飲酒が適量となり、個人差がある)
各種アルコール飲料の節度ある飲酒量
 (1単位:純アルコールに換算し20g) 
  日本酒(1合):180ml   ビール(中ビン1本):500ml 
ウイスキー(ダブル1杯):60ml 焼酎(0.6合):約110ml
ワイン(1/4本):約180ml  缶チューハイ(1.5缶):約520ml
<休肝日を設ける>
毎日の飲酒は適量でも肝臓に負担がかかり、胃や腸の粘膜にも損傷を来たす
週に2日は休肝日を設ける (2~3日飲酒し、1日休む)
<遅く迄飲み続けない>
体重約60kgの人が1単位の飲酒をした場合、体内からアルコールが排出する迄、約3~4時間かかると言われている
  (年齢・性別・体質など、代謝時間には個人差があり、一概には言えない)
アルコール代謝時間を考え、翌日に残らないよう、早目に切り上げる
<薬と一緒に飲まない>
薬の種類により、作用や副作用が強く現れたり、充分な効果が得られない場合がある
  糖尿病治療薬・血管拡張剤・抗凝固剤・解熱鎮痛剤・精神安定剤など
治療薬を服用している場合は、飲酒の指示を医師に確認する
<飲酒後の運動・入浴は避ける>
飲酒後一時的に血管が拡張し血圧は低下する
時間の経過と共にアルコールの血中濃度が低下すると、血管が収縮し血圧は上昇する
(運動)
  運動により血流が増え、血圧上昇を招いたり、酔いが早く回り、事故に結びつくことがある
(入浴)
  入浴時は温度差・湯温・入浴時間などにより血圧が変動し易く、
飲酒後入浴することにより更に血圧の低下や上昇を招く
<妊娠中・授乳中の飲酒は避ける>
(妊娠中)
  妊婦が飲酒をすると、胎盤を通じてアルコールが胎児の血液に流れ込み、胎児の発育に影響を及ぼす危険性がある
(授乳中)
  母親が飲酒をすると、母乳にアルコールが移行し、母乳を介して赤ちゃんも飲酒することになる
<定期検査を受ける>
肝機能だけでなく、過剰な飲酒による生活習慣病を予防する為にも、定期的な健康診断が必要である
 飲酒時は注意事項を守りたいと思いますが、もし二日酔いの症状が現れた場合は、どのような治療がありますか。
 二日酔いに効果のある療法はありません。
 まず、二日酔いにならないよう飲酒時に気をつけることが大切です。
<二日酔いの症状がみられた時、自宅でできること>
安静
 肝臓でのアルコール代謝を促す
水分摂取
 体内に残ったアルコールを排出する
 脱水状態を改善する
糖分補給
 アルコール分解時に必要な糖分を補う
 果物・リンゴジュースやスポーツドリンクが効果的
 節度ある飲酒は、善玉コレステロールを増やしたり、ストレス解消になりますが、それを超えると、生活習慣病や急性アルコール中毒などのリスクが高くなります。飲酒の際には、上記に注意し、健康状態を保つことができるように心がけましょう。
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