ほっとひと息 健康らんど

Vol.28 子供の外傷(ケガ)②

擦り傷
 今日、一緒に勉強してくれるのはカツヤ君のパパです。
 よろしくお願いします。
早速、質問なのですが、夏休みになったら外で遊ぶ機会も増えて怪我等が心配です。
応急処置の方法について教えて下さい。
 そうですね。
今回はアウトドアだけでなく、普段でも多い、擦り傷・切り傷の対処方法についてお話しましょう。
<擦り傷の対処方法>
出血している場合は、傷の部分に清潔なガーゼか、ない場合はハンカチ・タオル等を当てて、直接圧迫して止血しましょう。
ティッシュペーパーは傷に繊維が付着してしまうので使用しないで下さい。
傷の部分は流水で洗い流しましょう。アウトドアなどで流水がない場合はペットボトルの水でも構いません。
洗浄する時には出来た血塊を無理に剥がしたりしないで下さい。
ガーゼのついていない絆創膏等を使用しましょう。
傷の状況によっては清潔なガーゼで保護しましょう。
 洗い流す水は無菌水のような物が良いのですか?
 水道水で構いません。水道水は殆ど無菌です。
洗い流す事によって、砂やゴミ、泥等の異物が除去出来ます。
 異物があると傷を治りにくくする原因になりますので、痛みがあっても洗い流しましょう。
 消毒はしなくて良いのですか?
 傷が化膿したりしませんか?
 消毒は必ずしも必要ではありません。
元々皮膚には常在菌が沢山います。消毒してもすぐに常在菌で一杯になります。
 しかし、常在菌は傷を悪化させたりはしません。
むしろ化膿菌の増殖を防ぎます。
消毒をするとこの常在菌も殺してしまいます。
消毒は細菌も殺しますが、傷の治癒に必要な白血球や表皮の元になる細胞にも損傷を与えてしまうのです。
 その結果、傷の治りが遅くなる原因にもなる事から最近では消毒を必要としない場合が多いのです。
 アロエを塗ると早く治ると聞いた事もありますが?
 却って刺激になり、傷を悪化させたり、痛みが強くなる原因になる事もありますので、使用はお勧め出来ません。
<こんな時は病院に行きましましょう>
出血が止まらない時。
擦過傷以外に打撲等がある場合。
顔面の擦過傷。
発赤・腫脹・疼痛が強い時。
皮下脂肪が見えている場合。
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