ほっとひと息 健康らんど

Vol.26 これって病気?(金縛り編)

【Q】 金縛りは霊現象で起きる?

『YES』

×不正解

 金縛りは医学的には「睡眠麻痺」と言う生理現象の一つです。金縛りと思われる現象は『レム睡眠』の間に起こります。身体(筋肉)は眠っているのに、意識が目覚めている事から意識があっても身体が動かない「金縛り」という状態になるのです。
 では、なぜ『レム睡眠』の時にこのような事が起きるか、考えてみましょう。

 
『睡眠のメカニズム』
  睡眠は『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』を交互に繰り返しています。
レム睡眠』の時に夢を見ます。『ノンレム睡眠』でも夢は見ますが覚えていない事が殆どです。


『レム睡眠』とは・・・
  浅い眠りで、脳は活発に動いている状態なのに筋肉は弛緩し、身体を動かす事が出来ない状態を言います。
筋肉を休める為の睡眠とも言えます。


『ノンレム睡眠』とは・・・
  脳がリラックスするとα波と言われるものが出てきます。
一番深い眠りになるのは、α波が全体の50%を超えた段階と言われています。この段階では身体が寝返りをうっても意識はありません。
大脳を休ませる為の睡眠と言えます。


 
『金縛りのメカニズム』
  金縛りは寝始めとレム睡眠から覚醒した時に起きやすいと言われています。
通常の睡眠はノンレム睡眠から始まり、レム睡眠とを交互に繰り返すのですが、疲労や不規則な生活により睡眠のリズムが変化すると、レム睡眠から始まる事があります。
レム睡眠時は自律神経の活動が不安定となる為、血圧上昇や心拍数や呼吸数が増加する事もあります。
また、夢はレム睡眠の時に見ますので、身体が動かないのに脳は覚醒している事で「目が開いているのに身体が動かない」「霊が上に乗って苦しい」等の幻覚が起きるのです。
つまり、睡眠と覚醒の間に幻覚が起きてしまう事が『金縛り』の正体なのです。

 
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