ほっとひと息 健康らんど

Vol.25 これって病気?(こむらがえり編)

【Q】 『こむらがえり』は運動不足以外の原因でも起きる?

『NO』

×不正解

  『こむらがえり』とは一般的に「足がつった」状態の事を言います。
ふくらはぎ(こむら)に多いことから『こむらがえり』と呼ばれています。
専門的には『腓腹筋痙攣』と呼ばれており、ふくらはぎの神経が異常緊張を起こし、筋肉が収縮したまま弛緩しない状態になる事が原因と言われていますが、原因がはっきりしない場合もあります。異常緊張を起こす原因は運動不足以外にも様々です。


運動不足・運動過多が原因の場合
  筋肉に乳酸が滞り、活動電位の引き合いが上手くいかなくなり、筋肉が収縮した状態になる。


病気が原因の場合
腎障害、透析患者
過度の脱水状態、水分・電解質のアンバランスを起こす事で筋肉の緊張が高まる。また、透析により、脂肪酸や筋肉の代謝に重要な「カルニチン」が欠乏する。
肝機能障害(肝硬変・アルコール性肝炎等)
肝細胞での物質の代謝不良、有毒物質の排泄低下により、筋肉の収縮刺激が起こる。
副甲状腺機能亢進・低下
カルシウムの濃度が低い為、筋肉の興奮が起こる。
筋疾患、神経疾患
筋肉の萎縮、ブドウ糖の代謝異常・血流障害により筋肉の緊張が高まる。
不安定狭心症、うっ血性心不全
循環不全が起こり、全身の静脈に血液がうっ滞する事で起こる。
脊椎疾患、腰部脊椎管狭窄症
神経の通り道が狭くなり、神経を圧迫する事で起こる。
糖尿病
末梢神経の組織でブドウ糖の代謝異常・血流障害により筋肉の緊張が高まる。


病気以外の原因
高齢者
血液循環不足や代謝の低下により、筋肉の緊張が高まる。
寒冷
外気の温度変化に伴い、筋肉が急激に冷やされると収縮刺激になる。
利尿剤の使用
水分の代謝異常が起きたり、脱水状態や塩分のアンバランスを起こす事で筋肉の緊張が高まる。
ビタミンの欠乏(アルコール中毒、胃摘出後など)
活性酸素などの毒素を中和するビタミンEが不足すると筋肉の収縮刺激が起こる。
妊娠中期~後期
骨盤が緩むため足の筋肉が持続的に引き伸ばされ、このストレスに対してふくらはぎの筋肉が本来の長さに修復しようと急激に緩んだ瞬間に起こる。
原因不明
薬の副作用
肝機能が低下している時に起きやすいと言われている。

 
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