ほっとひと息 健康らんど

Vol.15 小児の応急処置②

2.動物咬創(動物に噛まれた場合)
 今度は動物に噛まれた時のお話をしましょう。
 前に狂犬病のニュースを見て不安に思った事があります。もし、犬に噛まれたりしたらどうしたら良いのでしょうか?
 日本では1957年以降、狂犬病の発生は報告されていません。
 昨年、日本で発生した狂犬病はいずれも海外で感染した事例です。日本では「狂犬病予防法」で飼い犬の登録と年1回の予防接種、放し飼いの禁止、野犬の捕獲など防疫体制をとっています。
 それよりも犬や猫に噛まれた場合は感染症に注意しなくてはいけません。
 家で飼っている動物でも噛まれた場合は注意が必要なのでしょうか?
 動物の口の中はたくさんの細菌がいます。
見た目は傷が小さかったりする場合もありますが、感染症の可能性を考える必要があります。
【症状に注意】
基本的に動物に噛まれた場合は受診する事をお勧めします!
救急車ですぐに病院に行きましょう!
アナフィラキシー症状がある場合。
全身に蕁麻疹がある、呼吸が苦しそう、顔色が悪い、冷や汗をかいている、嘔気・嘔吐がある、痙攣を起こした、意識がはっきりしない等。
至急病院に行きましょう!
☆噛まれた場合は傷が小さくても受診しましょう。
【応急処置】
すぐに傷口を流水と石鹸で充分に洗います。
まずは止血より細菌を洗い流す事が大切です。消毒があればしましょう。
出血の多い時は、清潔なガーゼをあてて上から圧迫止血し、病院に行きましょう。
犬が狂犬病の注射を受けていても念の為に病院に行きましょう。
受傷部位に腫れや赤みがある場合は冷却しましょう。
【注意事項】
破傷風に注意しましょう!
  動物に噛まれると、破傷風にかかるおそれがあります。
破傷風は小さな傷口からでも感染しますので、小さな傷でも念の為に受診しましょう。
病院に受診しましょう!
  噛まれた傷は治りにくいものです。
破傷風の予防接種をしていない場合は特に受診が必要です。
【犬や猫以外の動物に噛まれた場合】
蛇に噛まれた場合・・・毒を吸い出したりせずに、すぐに救急車で病院に行きましょう。
野生動物や野放しの犬猫、ハムスターなどの場合もすぐに受診しましょう。
 勉強になりましたでしょうか?
思いがけない事故にあった時でも冷静に対処できるように頑張りましょう。
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