防犯・防災用語集

迷惑メール (めいわく)

多数の受信者に一方的に送られてくる電子メールのことで、スパムメールともいいます。
迷惑メールとされるのは、宣伝、広告、勧誘などのメールですが、ウイルスの感染を目的にしたメールやフィッシング詐欺を目的にしたメールなども迷惑メールと呼んでいます。2001年ごろから携帯電話へ迷惑メールが大量に送信されるようになり、迷惑メールは社会問題となりました。
そのため、2002年から「迷惑メール法 (特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)」が施行され、迷惑メールへの規制が強化されています。
迷惑メールは、携帯電話だけではなくパソコンでも大きな問題となっています。その問題を解決するために、迷惑メール対策用のさまざまなソフトウェアやサービスが登場しています。

ウィニー

インターネットを通して、パソコンを利用する人同士がファイルを交換できるようにするソフトウェアのこと。
巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」で47氏と呼ばれていた人が開発した、日本製の無料ソフトウェアです。ウィニーをインストールしたパソコンで自分が持っているファイルを公開すると、ウィニーをインストールしたほかの人がそのファイルをダウンロードできます。
現在、ウィニーとウィニー2がありますが、この二つのソフトウェアに互換性はありません。動画や写真、音楽、ソフトウェアなど、さまざまなファイルを共有することができるのですが、市販の映画やCD、ソフトウェアなどを公開する人が多くなり、著作権違反容疑の逮捕者が出ています。
また、ウィニーをターゲットにしたウイルスも出てきて、利用者のパソコンに保存されている個人情報が流出するなどの被害が発生しています。

ハッカー

コンピューターやネットワークに精通した者のこと。
ハッカーは、もともと悪意はなく、他人のコンピューターに侵入してソフトウェアの仕組みの研究や調査をしていました。しかし、ネットワークやコンピューターの不正利用をすることが多いので、そのような不正利用者をハッカーと呼ぶようになりました。ハッカーには、コンピューターを使った犯罪者という意味もあります。
悪意を持って他人のコンピューターに侵入する犯罪者は、クラッカーとも呼ばれます。

ハッキング

コンピューターやネットワークに、悪意を持たないで不正にアクセスすること。
もともとは、正当なアクセスも含めてハッキングと呼んでいましたが、悪意を持って不正にアクセスし、データの破壊や改ざんなどを行う違法行為を意味する言葉として、使われるようになりました。
このような意味で使うのを嫌う人は、悪意を持って不正にアクセスする行為を、クラッキングと呼んでいます。

クラッキング

インターネットなどを通じて、悪意を持って他人のコンピューターに侵入し、そのデータやプログラムを見たり、破壊や改ざんなどを行ったりすること。
このような行為は「ハッキング」と呼ばれることがありますが、ハッキングはコンピューターやソフトウェアの仕組みを研究、調査する行為のことで、悪意を持って行うわけではありません。
そこでハッキングと区別するために、クラッキングという言葉が使われるようになりました。

チェーンメール

メールを受け取った人の不安や善意を悪用し、不特定多数の相手に対して連鎖的に転送される電子メールのこと。
「不幸の手紙」のような不安をあおるもの、人気テレビ番組の企画を装ったもの、ウイルス情報のデマなど、いろいろなものがありますが、どのような内容でもだれかに転送を促すものは、チェーンメールになります。チェーンメールは、ねずみ算式に増えるので、コンピューターネットワークへ高い負荷をかける原因になります。
また、チェーンメールをきっかけに、周りが振り回されて大騒ぎになった事件も起きています。ワンクリック詐欺などへの有害なリンクを含んだチェーンメールもあります。チェーンメールを受け取った時は、転送しないで、削除するようにします。転送しないと不安な人は、総務省所管の一般財団法人日本データ通信協会の迷惑メール相談センターに相談するとよいでしょう。

スパムメール

嫌がらせを目的としたメールや、宣伝・勧誘といった営業目的のメールなど、本人が申し込んでいないのに送られてくる電子メールのこと。
スパムメールは、メールを一度に大量に配信するのでインターネット回線に大きな負荷をかけたり、通信料が受信者の負担になったりするので、問題になっています。そのため、日本では2002年7月に「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」が制定されました。
しかし、ほとんどのスパムメールは、これらが守られていないのが現状です。スパムメールには、フィルタリングソフトやフィルタリングサービスを利用するのが有効です。

なりすまし

他人のユーザーIDやパスワードなどを盗み出し、その人のフリをして悪意のある行動をすること。
なりすましの犯人は、その人のフリをしてオンラインショッピングで買物をしたり、電子メールを送受信したり、IPアドレスを偽装して不正アクセスしたりします。なりすましの被害にあうと、犯人がオンラインショッピングで買った金額を請求されたり、機密情報が漏えいしたりします。なりすましを防ぐには、IDやパスワードを厳重に管理する必要があります。近年は、なりすましを防ぐSSLサーバー証明書 (実在証明書) を発行するサービスも登場しています。