ネットセキュリティ 2023年01月18日

第371回 Wi-Fiを安全に使用するには?スマートフォンに欠かせない安全対策

スマートフォンなど、情報端末に欠かすことのできないWi-Fiに接続。
フリーWi-Fiを利用する機会もあるのではないでしょうか。
しかしWi-Fiには安全上のリスクもあります。
適切なセキュリティ対策をして、安全・快適にWi-Fiを活用しましょう

2023.01.18更新

スマートフォンなど、情報端末に欠かすことのできないWi-Fiに接続。
フリーWi-Fiを利用する機会もあるのではないでしょうか。
しかしWi-Fiには安全上のリスクもあります。
適切なセキュリティ対策をして、安全・快適にWi-Fiを活用しましょう

Wi-Fiに潜むリスクを知る

画像 ・通信内容(メールやSNSなど)を盗み見られる
・パソコンやスマートフォン内に保存したファイルを不正に閲覧される
・第三者にIDやパスワードを不正利用される(なりすまし、タダ乗りなどの可能性)
・悪意あるネットワークに誘導される
・悪質なコンピューターウイルスに感染させられる
・端末を遠隔操作される

いずれもセキュリティ対策のないWi-Fiに接続した際のリスクです。
自宅のWi-Fiでも起こりうることですが、特に注意が必要なのが「フリーWi-Fi」。

フリーWi-Fiは、街中や公共交通機関、飲食店など、あらゆる場所に設置されています。
なかには、情報搾取などの悪質な目的で設置されたフリーWi-Fiも紛れ込んでいる可能性も。
知らずに接続してしまうと、大きなトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。

外出先でフリーWi-Fiを利用する際に注意したいポイント

「フリーWi-Fi」を安全に利用するために、次のようなことに注意しましょう。

<フリーWi-Fiを安全に利用するためのポイント>
■Wi-Fiの自動接続機能をオフにする
スマートフォンをはじめパソコンなどのデバイスは、付近のWi-Fiに自動接続することが可能です。
自動接続は便利な機能ですが、外出先で安全性が確かめられないWi-Fiを拾ってしまう可能性があります。
手動で接続する設定にして必要に応じてWi-Fiに接続したほうが安心です。

■提供元が確認できないWi-Fiは利用しない
店舗や公共交通機関が公式に提供しているフリーWi-Fiであれば、登録やログインなど利用条件を満たせば安全に利用することができます。
提供元がわからなかったり、すぐに利用できてしまったりするフリーWi-Fiは安易に接続しないほうが賢明です。

■暗号化されていないWi-Fiは利用しない
暗号化されているアクセスポイントは「鍵マーク」が表示され、パスワード(暗号キー)の入力が求められます。
パスワード入力を求められず簡単に接続できるフリーWi-Fiは、情報搾取などを目的としている可能性が否定できません。利用は避けたほうが良いでしょう。

■SNSのログインや個人情報の送受信はしない
提供元のしっかりした公式フリーWi-Fiに見せかけた「なりすましWi-Fi」も存在しています。
パスワード入力が必要なフリーWi-Fiでも、油断は禁物。
SNSのログイン、ネットショッピング、ネットバンキングなど個人情報や金融情報に関わる操作は、フリーWi-Fiではおこなわないようにしましょう。

■URLが「https」ではじまるサイトだけ利用する
WebサイトのURLには、「http」ではじまるものと「https」ではじまるものがあります。
「http」ではじまるURLは暗号化されていない通信です。
フリーWi-Fiに接続するときは、通信が暗号化されている「https」のサイトかどうかを確かめる習慣が大切。
Webサイトの閲覧をするときは、必ずURLを確認しましょう。

■VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を利用する
VPNとは仮想の専用回線のこと。
VPNを利用してWi-Fiに接続すると、通信内容が外部から見えない、通信データを暗号化するなど、セキュリティ性を高めてくれます。
デバイスの設定でVPN接続が利用できますので、自分のデバイスのVPN接続の方法を確かめてみましょう。

■使い終わったらWi-Fiのネットワーク設定を削除する
一度、利用したフリーWi-Fiのログイン情報などは、デバイス内に保存されています。
再度同じ場所に訪れたときに自動接続してしまう可能性がありますので、使い終わったらWi-Fiの設定を確認して、必ず削除しておきましょう。

自宅でWi-Fiを利用する際に注意したいポイント

Wi-Fiは、正しく設定・利用すれば安全に利用可能です。
ただし、次のようなことをおろそかにすると、フリーWi-Fiと同じように情報を盗まれたり、IDやパスワードを不正利用されたりすることがあります。
安全だと思っている自宅のWi-Fiもぜひチェックしてみてください。

<自宅のWi-Fiを安全に利用するためのポイント>
■ルーター管理用IDやパスワードを変更する
購入時の初期設定のままでは、IDやパスワードを破られてしまう可能性が高いです。
初期設定のIDパスワードは変更しましょう。
名前や生年月日などを用いた安易なパスワードではなく、複雑で長めの文字列にしたほうが、安全性が高まります。

■最新ネットワークセキュリティ規格にする
現時点で「WPA3」という規格が強固なセキュリティを確保できるとされています。
次いでセキュリティ性が高いのが「WPA2」。
選択可能な規格のうち、セキュリティ性の高いものを選ぶようにしてください。
旧型ルーターでこれらの方式が選べない場合は、セキュリティを確保するために買い替えをおすすめします。

■SSIDを推測されにくい名前に変更する
SSIDとはルーターから発信される無線電波のこと。
SSIDの名称を変更できる機能がある場合は、IDやパスワードと同様に複雑な文字列に変更しておきましょう。

■ルーターのファームウエア(ソフトウエア)を最新にする
自宅のWi-Fiが悪用されるケースでは、ファームウエアの脆弱性が狙われることが少なくありません。
Wi-Fiの機能改善やセキュリティ向上のためにも、ファームウエアのアップデートは必須です。
メーカーから更新版が提供されたらすぐに更新するか、自動更新する設定を有効にしておきましょう。

■ルーターの管理画面で接続可能なデバイスを設定する
Wi-Fiは周囲に広く電波を飛ばしています。 障害物が少ない環境なら、屋外から勝手に自宅のWi-Fiを利用されてしまうかもしれません。
第三者からのWi-Fi接続をシャットアウトするためには、ルーターの管理画面で接続可能なデバイスを設定しておくことをおすすめします。

* * * * * * * * *

「4G」「5G」などのモバイル通信回線と違って、データ容量や通信料を気にせず利用できるWi-Fi。
便利である一方で、無線通信ならではのリスクがあることも忘れてはいけません。

Wi-Fiに潜むリスクを意識し、セキュリティ対策をしっかりおこなえば、トラブルに巻き込まれる危険性は、かなり軽減されるはず。

Wi-Fiに接続するスマートフォン、パソコン、タブレットなどの本体のセキュティ対策も欠かせません。セキュリティ対策ソフトを導入する、OSやアプリを最新に保つなど、基本的なセキュリティ対策もお忘れなく!

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