健康・医療用語辞典 ~た行~
鉄欠乏性貧血
鉄は体内で常に一定の割合で存在し、そのほかにも貯蔵鉄としてフェリチン、ヘモデジリンなどがあります。この貯蔵鉄の量が何らかの原因で少なくなった状態を鉄欠乏性貧血といいます。鉄不足をきたす原因としては、食事中の鉄の不足、腸管からの鉄の吸収阻害、鉄の必要量の増大(運動量の増加)、出血による鉄の損失などがあります。貧血の診断基準は以下のとおりです。
1.赤血球数…正常値は静脈血で男子380〜530万/μl、女子330〜470万/μl
2.ヘモグロビン濃度…WHOの基準では正常値下限は男子13g/dl、女子11g/dl
3.ヘマトクリット値(血液に占める赤血球の容積比)…男子35〜45%、女子33〜43%
なおこの数字は健常者の平均値であるので、厳密には一人ひとりの健康時の値との比較が必要です。