健康・医療用語辞典 ~た行~
天然保湿因子(NMF)
皮膚表皮の一番外側の層を角質層あるいは角層といいます。扁平で核のない細胞(角質細胞)が10〜20重なって角質層を形成しています。もっとも外側の角質細胞が剥がれ落ちて「あか」になるわけですが、角質細胞の中にアミノ酸を主成分とする水分を保持しやすい物質があり、それを天然保湿因子といいます。従来、天然保湿因子は、皮膚のみずみずしさを保つ、いいかえればドライスキンを防ぐために重要であるといわれていましたが、最近の研究によれば、それよりは、皮膚の柔軟性を保つ役割が大きいことがわかってきました。ちなみに、高齢者の天然保湿因子は若者の3分の1程度です。