健康・医療用語辞典 ~さ行~
セロトニン
脳内情報伝達物質の一つです。セロトニンには睡眠誘発作用があることが知られています。脳内のセロトニンの濃度を上昇させると入眠時間の短縮が起こるとの報告があります。セロトニンの前駆物質であるトリプトファンを投与すると、脳内のセロトニン濃度をふやし、その結果睡眠誘発作用を促進させる事がわかっています。ただし、この場合にはアミノ酸(たんぱく質)だけでなく糖質と一緒に摂る事が脳内でのセロトニンの増加には必要です。向精神薬の中にはセロトニンの再取込を阻害する事によってうつ状態を改善するものがあります。脳内のセロトニン濃度が低下することは、不眠の原因だけでなく憂鬱な気分とも深く関係している事がわかっています。