健康・医療用語辞典 ~ら行~

リン(P)

カルシウムとともに骨や歯のもととなり、体内で起こるほとんどの化学反応に関与しています。肉類をはじめ一般の食品に比較的多く含まれています。
人体のすべての細胞の中に存在するミネラルで、その機能を適切に果たすためにはビタミンDとカルシウムが不可欠で、カルシウムとリンが正常な働きをするにはカルシウムとリンの比率が2:1に維持される必要があります。また、体内で起こるほとんどの生理学的化学反応に関与し、骨や歯を作り、成長や組織の修復を促進し、脂質代謝やエネルギー代謝にも関わり、心臓や腎臓が正常に機能するのに不可欠で、神経系の伝達にも重要です。一般の食品はリンを多く含むためリンが欠乏する可能性は低く、逆にリンが多過ぎることでカルシウムが排出されることによるカルシウム欠乏が現れます。所要量は15〜17歳の男女が1,200mg、成人男女で700mg、許容上限摂取量は4,000mgとされていて、リンが欠乏するとくる病や歯槽膿漏が現れ、過剰摂取は前述したようなカルシウム欠乏と副甲状腺機能亢進を引き起こします。

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