健康・医療用語辞典 ~な行~

ネフローゼ症候群

腎臓が正常に機能している場合、尿中にたんぱく質が含まれることはまずありません。腎臓に病気がなくても、少量のたんぱく質が一時的に尿に含まれることは時にみられますが、常に蛋白尿を認める場合は、腎臓に何らかの異常が起こっていると考えられます。 大量のたんぱく質が持続的に尿中に失われると、血液中のたんぱく質が極度に少なくなった状態になります。血液中のたんぱく質の量が低下すると、血管の外に水分や塩分がもれ出ていってしまいます。血管外にもれ出た水分は、特に脚の脛やまぶたといったところに現れやすく、浮腫という症状として目にみえてきます。 何らかの原因で腎臓に異常をきたし、上に述べたような、蛋白尿、血液中の蛋白量低下、浮腫を生じる病態を「ネフローゼ」と呼びます。ネフローゼの原因となるような病気は多数あるのですが、それらの病気が示す同じ病状をまとめてネフローゼ症候群と呼びます。

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