健康・医療用語辞典 ~な行~
尿崩症
尿崩症とは抗利尿ホルモンの分泌低下または作用障害で体内への水分の再吸収が低下し、多尿を呈する疾患です。抗利尿ホルモンは視床下部で合成され、神経連絡路を通って下垂体後葉に運ばれ貯蔵されます。抗利尿ホルモンの分泌低下による尿崩症が中枢性尿崩症で、抗利尿ホルモンの腎尿細管における作用障害に由来する尿崩症が腎性尿崩症です。中枢性尿崩症のうち抗利尿ホルモンを産生する視床下部や下垂体後葉の機能が腫瘍や炎症、外傷などで障害されたものが続発性尿崩症、このような原因のはっきりしないものを特発性といいます。また、遺伝子異常が報告されている家族性尿崩症もあります。