健康・医療用語辞典 ~あ行~
インスリン感受性
糖尿病は、インスリン依存性の糖尿病とインスリン非依存性糖尿病の2つに分類することができます。インスリン感受性(インスリン抵抗性ともいう)は、後者のインスリン非依存性糖尿病と関係があります。
インスリン依存性糖尿病とは、インスリンを産生する膵臓が、何らかの理由でインスリンを産生できなくなった糖尿病のことです。インスリンは生きていくために必要不可欠なホルモンですから、治療は、インスリンを患者本人がこまめに注射することに依存するしかありません。
インスリン非依存性糖尿病とは、膵臓はインスリンを産生できるのに(インスリンに依存しなくてもよいのに)血糖値をうまくコントロールできない糖尿病のことで、遺伝性があります。この状態が続くと、膵臓は、血糖値をコントロールするために、無理やりインスリンを多く産生し続け、やがて疲弊して依存性の糖尿病になります。
多くのインスリンがなければ血糖値をコントロールできない理由は、組織のGLUT4やGLUT1の量が少ないこと、血液中のTNF濃度が高いことなどいくつかありますが、いずれにしても、この状態は、インスリンに対する感受性がよくない(インスリンに抵抗している)ことを意味し、インスリン依存性糖尿病になってしまう原因なので、インスリン感受性は、糖尿病にとって大きな問題になるわけです。