健康・医療用語辞典 ~あ行~
亜鉛(Zn)
小児期の欠乏は発育を遅らせ、成人期では性機能不全の誘因ともなります。また、味覚障害の原因にもなります。カキ、牛乳、タマゴなどに多く含まれます。
各種の酵素の成分となり、特にたんぱく質合成には不可欠で、小児期に不足すると発育の遅延が起きます。また、筋肉の収縮性を左右し、インスリンの生成を促し、人体の酸・アルカリ・バランスを維持し、前立腺の機能を正常化し、生殖器官の発達に重要な働きをすることに加え、DNAの合成にも必要であることが明らかになっています。その結果、不妊治療を助け、成長を促進し精神を活性化し、コレステロールの沈着を減らす働きをします。魚介類(特にカキ)、牛肉、小麦胚芽、タマゴなどに多く含まれ、所要量は15〜17歳の男性で10mg、女性で9mg、成人男性で11〜12mg、女性で9〜10mg、許容上限摂取量は成人で30mgとされています。欠乏すると前立腺肥大(がん性ではない)、動脈硬化、性機能不全などの誘因となりますが、過剰摂取は通常の食生活で問題となることはありません。