健康予防医療コラム ~その他~
実は私にもチャンスが…
「一生のうちでチャンスは何回ぐらいやってくるのか?」 私はときどきそんなこと考えます。
人によってチャンスの来る回数が違うんだろうか。そんなことを考えてしまうことがあります。それは「あーあ、あのときはチャンスだったのにな…」とチャンスを逃したと感じたときです。
そもそもチャンスというのは何をもってチャンスというのでしょうか。
宝くじが当たるとか、商店街の福引で旅行が当たるというはわかりやすいチャンスですよね?受験で合格するのはチャンスというよりは努力の賜物ですから、チャンスという言葉はぴったりきません。素晴らしい出会いがあったときに、「これは偶然なのだろうか。運命なのだろうか」と考えてしまうことがありますが、これはひとつのチャンスかもしれませんね。日本には1億人以上の人がいてその中で、人生で関わりをもてるのは数えられるくらいの人でしょう。その他は、同じ電車に乗って通っているだけの人だったり、同じ会社でも、知らないわけではないけれども、言葉をかわすこともなくすれ違っている人だったりと、普段関わって生活している人は限られています。
よく「ピンチがチャンス」という言葉を耳にします。行き詰まって苦しくなった時にそういうこと言って一大奮起する人がいます。すばらしいですね。「失敗は成功のもと」と言いますね。ピンチをチャンスに変えられる人、失敗から成功できる人はチャンスを生み出すことができる人かもしれません。そういう人は「みたくもない失敗」「恥ずかしい状況」とも向き合える人でしょう。
しかし、宝くじに当たるチャンスは作れなくても、もともとは気がつかなければ見過ごされてしまう様な事実、人の何気ない言葉や出来事に意味を感じたり、新鮮な視点でみることができたなら、「これはチャンスだ」と思える瞬間は沢山あるのではないでしょうか。不屈の精神で逆境から這い上がる人ばかりではなく、ずぼらで面倒くさがり屋による多くの発明もあります。消しゴム付きの鉛筆はそんな人の発明品です。他の人と違う感性、視点で見てみたら、製品開発のひらめきがあったというエピソードが沢山残っています。常識的でない人、面倒くさがり屋の人にもチャンスがあったという事実を考えてみると、とてもうれしいです。「ちょっと見方を変えると世の中はチャンスだらけ!」と思うと、わくわくしませんか?もちろん、このコラムにもチャンスがちゃんと入っている…かもしれません。私にはわかりませんが、見つけてみてください。
監修:大多和 二郎 先生
掲載日:2015年11月01日