健康予防医療コラム ~その他~
備えあれば嬉しいな…って?
「万一の備え」と言う表現がありますが、「万一」は「万が一」と同じ意味で、いざというときのためにという意味ですね。一万回に一回と言う意味だとしたら、確率的には0.01%の出来事ということになります。「万一に備えて非常用の水を用意する」「万が一のために懐中電灯を買っておく」といいます。それが地震であったり津波であったり、事故であったり、健康上の問題であったり…いろいろだと思います。ところで明日地震が起こる確率はどれくらいでしょう?実際の確率は分かりませんが、確率は0とは言えないですね。
普段は使わないけれども、いざとなったらとても必要なものというのは確かにあります。「お客さん用の食器」「お客さん用の布団」を用意している家も多いでしょう。「美味しい御菓子をいただいたので、お客さんが来たときに食べましょう」といって、結局賞味期限が来てしまったと言う話も聞きます。特別な状況や滅多にないけれど重要な事態に対して、あらかじめ用意しておくのは大切なことですよね。しかし、食器も布団も普段使わないものを保管しておくスペースが必要になります。外出時に困らないようにとあらゆるものを鞄に入れておくと、鞄が重たくて大変です。いざというときの安心と引き替えに重たさやスペース確保に耐える必要があります。
万が一に備えすぎかどうかチェックしてみましょう。以下の五問で当てはまるかどうかチェックしてみてください。1.限定品、期間限定と言われるとつい手が伸びる 2.忘れ物をしたかと不安になる事が多い 3.旅行の準備に時間がかかる 4.自分の失敗に落ち込みやすい5.電車に乗り遅れるととても悔しい さあ、どうでしょう。五問のうち、三問以上yesの人は、「備えすぎ傾向あり」かもしれません。私はパッド付き絆創膏をお財布の中に一枚入れておきます。それほどかさばらないし、靴擦れができたときや指先を怪我した人にあげると喜ばれます。ちょっとした備えですが、絆創膏一枚がお守りみたいになっています。
さて、この文章を読み終わったら鞄の中を一回ひっくり返して中身のチェックをしてみましょう。入っているものは、1.必要なもの 2.時々必要なもの 3.滅多に必要でないもの 4.ゴミ に分けられると思います。あなたは何を鞄に戻しますか。その時何を優先して判断しているか改めて自分をふり返ってみましょう。ほしいのは「安心感」?それとも「身軽さ」?
監修:大多和 二郎 先生
掲載日:2015年09月01日