健康予防医療コラム ~その他~

電球色

~オレンジ色の炎で心まで暖かく~

 イルミネーションや夜間のライトアップにはさまざまなLEDライトがつかわれるようになり、家庭でもLED電球が普及してきました。電力が節約でき長持ちすること、小さくすることも出来、いろいろな色が出せるということでLEDは急速に広まってきています。LED電球やLEDシーリングライトには電球色というものがちゃんとあります。 LEDのクールな白色も爽やかで良いのですが、電球のオレンジ色も良い感じです。私のオフィスには母自作のステンドグラスのスタンドがあります。少し前まで白熱電球を入れていたのですが、省エネということもあってLED電球に代えました。ステンドグラスの色ガラスから出る柔らかい光の向こうには電球色のLEDですが、まるで白熱電球のようです。
  
 キャンプファイヤーで、そして暖炉の前や民宿のいろり端に座って、揺れるオレンジ色の炎を見ながら語り合ったとき、心まで暖かくなって静かに心の内を自然に語ることが出来るような気がします。昔は電気スタンドも白熱電球でした。机の上のまるく明るく照らされたところにノートをおいて、今日を振り返りながら日記を書きました。山小屋では、天井からゆらゆらとぶら下がっている傘つきの電球の下でみんな夜遅くまで話しました。多くの人が揺れる炎やオレンジ色の淡い明かりに気持ちが落ち着くようです。
 東京ディズニーランドに行ったことがある人も多いと思います。アトラクション内の通路やショップではランプ風に揺らめくオレンジの明かりや、白熱電球のような光を出すライトをたくさん見ることができます。最新の科学技術で、昔風に作られた室内装飾としての照明などが、昔のガス灯や電灯の雰囲気を出しています。人々の心は新しいもの求めるという一面もあると同時に、ノスタルジックな世界を求めるところもあります。つい数千年前まで獣を追いかけて生活していた我々人類はその体の仕組みがほとんど変わらないままこの現代で生きています。 心にしてもそんなに変わっていないと思います。
  
 電球色のLEDライトを見ていると、最新の技術の中で同時に一生物としての人間の心をほっとさせ、安心させる世界を作っていく事が現代社会を心地よくストレスなく生活するポイントなのではないかと思います。最近では、古民家風の内装を施した居酒屋、ノスタルジックな雰囲気を演出したレストランが増えてきました。日々の生活の場である自宅の部屋の中でも、人間の肌に触れる感覚、心のやすらぎをもたらす雰囲気作りの工夫を忘れないでいたいですね。
  

監修:大多和 二郎 先生
掲載日:2014年05月01日

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