健康予防医療コラム ~その他~
汗・汗・汗…
暑い夏の日、そして運動の後、サウナの中などで「汗」が大活躍します。「一汗流してくる」とにっこりしてお風呂にいく人もいれば、社長の前でうまく説明できなくて「冷や汗ものだったよ…」とドキドキしながら語る人もいます。人の活動のさまざまな場面で汗が出てきます。
そのように、人の様々心理状態や活動に取って重要な「汗」ですから、汗そのものが、メッセージとして働くことがあります。身近なところでいうと顔文字です。(^_^;) とか、汗マークを見ただけで何か伝わってくるものがありますよね。それくらい汗のメッセージは大きいものです。
あまり暑い日に、水分を取らずにいると、室内にいても熱中症になることもあるというのですから、怖いですね。普段汗をかかない生活をしていると、肝心の暑い日に体温調節がうまくいかず、熱が身体にこもってしまって熱中症になります。ですから、汗の働きは本当に大切です。制汗剤などもありますが、大切な汗ですから本当は汗と上手につきあって、汗を嫌わないでその汗の持っている働きを十二分に活かして行く方が、健康のためには良さそうです。
汗の中でも精神性発汗という、気持ちから来る発汗がありますが、私も以前その発汗を実感したことがあります。お世話になった先生にある時間内に伝えなければならないことを言い忘れていて時間が来てしまったとき、急に忘れていたことに気づきました。「しまった、どうしよう!」と思った瞬間、ワイシャツがびっしょり濡れるくらい汗をかいたのです。こんなに大量の汗を一度にかいた経験はなかっただけにびっくりしました。本当に冷や汗ものでした。
いつも冷や汗ものでは困ってしまいますが、いい汗かけるようなスポーツを楽しむ生活や、額に汗して仲間と協力する仕事の関係もやりがいがあるし、スポーツや仕事の後、一汗流してゆっくりするのもいいですよね。
こうしてみてくると、「汗のかき方」はその人の生き様を表しているような気もしてきます。今日一日、どんな汗をかきましたか? 汗を通して自分を振り返ってみてはいかがでしょうか。
監修:大多和 二郎 先生
掲載日:2011年09月01日