健康予防医療コラム ~薬~

薬とサプリメント

 薬とサプリメントの飲み合わせによっては、思わぬ副作用が出ることがあります。病気の治療中の人で、自分でもサプリメントを飲んでいる場合は注意が必要です。

 サプリメントは基本的には食品で、医薬品とは違うものです。厚生労働省が、食品の保健機能を認めた「保健機能食品」や、それ以外のいわゆる健康食品と呼ばれる食品などがあります。「保健機能食品」には、「栄養機能食品」と「特定保健用食品」の2つがあります。具体的には、「栄養機能食品」とは身体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給・補完を目的とした食品で、カルシウムや鉄、ビタミン類12種類の表示が出来ます。「特定保健用食品」とは生活習慣病の発症を避けることが出来るように工夫した食品で、保健の用途・効果を表示できます。
 薬との飲み合わせで気をつけるものには次のようなものがあります。パーキンソン病の薬である「レボドパ」は、ビタミンB6と併用すると効き目が弱くなります。強心剤である「ジゴキシン」はビタミンDとの併用で副作用がでやすくなります。また、骨粗しょう症の治療で「活性型ビタミンD」や「カルシウム剤」を服用している時は、自分でさらにサプリメントとしてビタミンD,カルシウム剤を飲んでいると、過剰摂取となり口の渇き、吐き気、頭痛などが起こりやすくなります。
 このように、薬を服用しているときにサプリメントを利用しますと、相互作用によって薬の効き目が弱まる可能性がありますので、主治医と相談することが必要です。

監修:斎藤 保健師
掲載日:2007年03月01日

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