健康予防医療コラム ~循環器~

動脈硬化を防ぐには?

動脈硬化の原因

 「血液がどろどろして、血管が詰まって、やがてはどこかで破裂が起こる」そんな恐ろしいイメージイラストを目にしたことはありませんか?  動脈硬化の原因のひとつにホモシステインという物質があるといわれています。
 ホモシステインはすべてのたんぱく質に含まれているメチオニンという物質から作られます。動物性のたんぱく質には植物性のたんぱく質に比べてこのメチオニンが約3倍含まれているといわれており、菜食主義者は肉食する人に比べて動脈硬化が少ないと報告されています。このホモシステインはビタミンB12と葉酸の助けによってメチオニンにリサイクルされることが分かっています。またビタミンB6の力でシステインとその誘導物として無害な形で排泄されることも分かっています。
 つまり動脈硬化の予防にはビタミンB12、B6、葉酸を積極的に補うことが有効です。ビタミンB12、B6は動物性たんぱく質に多いためその恩恵だけに預かるには、市販のビタミンB群のサプリメントを上手に使うと良いでしょう。葉酸は新鮮な野菜、果物、豆類などに多い栄養素です。「肉ばかりの食べ過ぎは避け、食べるときは野菜と一緒に!」このあたりからも証明されている身体に良い食べ方です。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2006年05月15日

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