健康予防医療コラム ~循環器~

冬は高血圧にご注意を

 冬の季節には、普段から血圧の高い方は脳卒中、狭心症、心筋梗塞の発作が起こる危険が高くなります。

 冬になると高血圧の方はもとより普段は正常血圧の方でも、寒冷による刺激を受けて血管が急に収縮するために血圧も急に高くなります。特に高血圧の方は、寒いお風呂場やトイレなどで急に血圧が上昇して脳卒中を起こして倒れることがよくあります。まずは、寒さ対策をしましょう。
 お風呂は一番湯(最初にお風呂に入る)はなるべく避けて、脱衣スペースやお風呂場をヒーターで温かくしておく、湯船のふたを開けて湯気を充満させるなど寒さを感じないように工夫します。また、トイレの便座を暖房用のものに変えたり便座カバーをつける、排便時は努責(ふんばる)をなるべく避けるとともに便秘にならないようにする、ちょっと外に出るときでもマフラーで首を保温するなどの細かい配慮をすることで血圧の上昇を防ぎましょう。風邪による咳き込みも一時的に血圧が高くなりますので、風邪を引かないようにうがいや手洗いを十分にしましょう。
 食生活では、冬は鍋物、温かい麺類やおでんなどが美味しいので塩辛い料理を食べ過ぎてしまいます。更に、クリスマス、忘年会、お正月、新年会、同窓会などでご馳走を飲食する機会が普段より多くなり、どうしてもアルコール・脂質・塩分(ナトリウム)・エネルギーを摂り過ぎます。食べ過ぎ飲み過ぎだと思ったら、自分で食事をコントロールしながら会合後1〜2日は粗食にするなど食生活の工夫を積極的におこない高血圧や脳卒中予防をしましょう。

監修:斎藤 保健師
掲載日:2003年12月01日

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