健康予防医療コラム ~糖尿病~
子どもの糖尿病が増加している
最近、子供にも大人と同じような2型糖尿病が増加しています。食生活の乱れによる肥満、運動不足、受験などによるストレスが原因のようです。
子どもの糖尿病は、大人と違って「1型糖尿病」と言われるインスリン分泌障害によるものが多かったのですが、最近はその傾向が変化してきました。東京女子医大糖尿病センターの内潟医師が過去40年分のデータを分析した結果、14歳では1型糖尿病と2型糖尿病(生活習慣病)の数が同一ですが、15歳〜16歳では2型糖尿病の方が多くなったとのこと。また、別の調査ではこの15年間で、小中学生で2型糖尿病と診断された子どもは2.5倍に増加したということです。
大人も子どもも2型糖尿病の原因が同じで、食生活・運動不足・ストレスと考えられます。家庭での食生活の乱れによる肥満、パソコンやゲームの普及で外で遊ばなくなった、などによる運動不足、受験対策で塾に通うことが多くストレスとなるなどが原因ですが、これらの他にもそれぞれの子どもの事情があるのでしょう。
糖尿病の初期には自覚症状がありません。まして子どもであれば、個人差が大きく一概にはわかりません。例えば、いままで活発だったのに元気がなくなってきた、あまり遊ばない、イライラした様子や学業成績が落ちてきた、頻繁にトイレに行くようになったりおねしょをするようになった、食欲はあってよく食べるのにヤセてきたなどいろいろな症状があります。子どもの健康な成長発達を願い、まずは日常生活を見直すことから始めましょう。
監修:斎藤 保健師
掲載日:2007年04月01日