健康予防医療コラム ~糖尿病~
世界的に増え続ける糖尿病予備群
40歳以上の10人に1人が糖尿病予備群
糖尿病になる危険が高い人を糖尿病予備群といい、空腹時の血糖値や75gのブドウ糖を飲用する糖負荷試験で診断します。糖尿病予備群は現在日本に約700万人、何と40歳以上の10人に1人で、50歳以上だとさらに高率になりますが、これは日本ばかりでなく、先進国で共通に見受けられる現象です。
先進国の糖尿病の専門家が集まって検討した結果、先進国の40歳以上の7人に1人、2億人以上が糖尿病予備群(耐糖能障害)であることがわかりました。日本での割合10人に1人より高率です。糖尿予備群の人の約50%は、10年以内に糖尿病になるといわれており、世界的に医療経済上の重荷になっています。
糖尿病の原因として遺伝要因があるとしても、日本で1950年以降患者数が10倍以上に激増したことは、食生活や運動などの生活習慣が発病のもっとも重要な要因であることは否定しようもない事実。運動不足、食べすぎが先進国で浸透していることを意味しています。
監修:生山 匡 先生
掲載日:2004年01月01日