健康予防医療コラム ~アルコール~
悪酔い、二日酔いと栄養素(1)
酵素反応によるアルコールの分解にはたんぱく質を!!
「もう2度とお酒を飲むのはやめよう!」と思うほど苦しい悪酔いや二日酔いを経験した人は少なくないはずです。それを避けるいちばんの方法が「飲みすぎないこと!」であることは誰もが知っているものの、付き合いもあってなかなかうまくいかないというのも事実です。
一気飲みやチャンポン飲みをすると大量のアルコールが体内に送り込まれるため、血中アルコール濃度はいったん急上昇した後、徐々に下降していくものの、悪酔いや二日酔いの原因となるアセトアルデヒド濃度は時間とともに上昇し、悪心や嘔吐、頭痛などの原因となるのです。ある研究によると日本酒を5合飲んだ場合、アセトアルデヒド濃度がゼロになるまでに約12時間もかかっています。
アルコールの分解はアルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素による酵素反応で、その酵素のもとになるのがたんぱく質であるため、飲み始める前にたんぱく質をとっておくと、酵素反応が促進され、悪酔いや二日酔いの予防効果が期待できます。また、アルコールの分解過程では水が必要ですから、お酒を1杯飲んだら水を1杯というように十分に水を補給しましょう。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2004年12月01日