健康予防医療コラム ~たばこ~
禁煙にトライ
たばこをやめたいと思ってもなかなか止められないのは、意志が弱いからではなく「ニコチン依存」になっているからです。また、日常的に習慣化していて心理的にもたばこに依存しているのです。
一度習慣になってしまうと、止めたくてもなかなかやめられない「たばこ」ですが、女性の中には、「食欲を抑えられる」と言う理由でたばこを吸い始める人もいるようです。健康に重大な影響を与えることは、既に証明されています。呼吸器系疾患、循環器系疾患、肺がん、食道がん、胃がんの発病を促進し、免疫力を低下させて老化を早めると言われています。また、たばこの煙(副流煙)の方が有害物質の量が多く、吸わない人にも悪影響を与えています。
「たばこを吸うと仕事の能率があがる」「低タールたばこにしているから大丈夫」「何度禁煙してもまた吸ってしまう」など、心身ともにたばこに支配されている人、禁煙の挫折をしている人、新年度を迎えて禁煙にトライしてみませんか?
禁煙を始めるに当たってはまず、「何故、やめたいと思うか」を考えましょう。健康のため、家族ため、仕事のためなど理由はいろいろあるでしょうが、強い動機が必要です。禁煙の意志が固まったら、スタートの日を決めます。何かの記念日やお誕生日などもいいでしょう。そして、準備ができたら実行のために灰皿、ライター、たばこはきっぱり捨てましょう。ニコチン離脱症状(禁断症状)である頭痛やイライラは3〜5日で消えます。3日以内がピークですが、ここを乗り切ると症状が消失します。
ひとりではなかなか止められませんので、病院の禁煙外来、公的機関での禁煙指導、インターネットによる禁煙支援、ニコチンパッチ・ニコチンガムを使うなどいろいろな方法があります。禁煙はあなたの健康観をきっと変えることでしょう。
監修:斎藤 保健師
掲載日:2006年12月15日