健康予防医療コラム ~たばこ~

たばこに支配されていませんか?

たばこに支配されていませんか?

喫煙者のマナー向上と環境美化という点からもあちらこちらの自治体で「たばこのポイ捨て禁止条例」が制定されてきています。東京都千代田区では、平成14年6月に、たばこのポイ捨て禁止条例を制定しました。歩道で喫煙している人は、係り員に注意されて、罰金として2000円を徴収するという最近の映像がテレビで放映されていました。
  WHOの国際障害疾病分類第10版においては、たばこの使用は、「精神作用物質による精神及び行動の障害」に分類されています。また「依存症候群」は、たばこの使用の制御が困難になり、有害な影響があるにも関わらず持続して使用する一連の行動・認知及び身体的現象とされています。日本では、禁煙外来に取り組む医療機関が徐々に広がってきていますが、たばこが健康に及ぼす害への対策は、先進国に比べ遅れているといえます。「たばこを吸うと仕事の能率が上がる」「イライラ解消になる」などの意見が聞かれます。脳の覚醒レベルの低下が、ニコチンを補給することで機能が正常化していくために、そのように感じるだけで、結局は、たばこに支配されていることになります。起床後、30分以内に最初の1本を吸う人、起床後数時間に多く喫煙する人、1日の本数が30本以上の人は、依存症になっているかもしれません。たばこに操られますか?たばこを征服しますか?どちらもあなたの前に広がっている道です。この機会に喫煙問題に取り組んでみてはいかがでしょう。

監修:村井 保健師
掲載日:2004年06月01日

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