健康予防医療コラム ~たばこ~

喫煙と腰痛の関係は?

たばこは椎間板に悪影響を及ぼす、という因果関係がわかりました。

 椎間板は、背骨(せぼね)でクッションの役目を果たしますが、変形すると腰痛を起こします。日本大学医学部整形外科の松崎教授らは、ニコチン摂取によって椎間板がつぶれやすくなることを、うさぎの動物実験で確認し日本脊椎脊髄病学会で発表しました。
 この研究は、たばこを1日20本吸う人と同量の血中濃度になるように、うさぎにニコチンを4〜12週間続けて注入した後、椎間板の変化を調べました。
 結果は、ニコチンを長く与えたうさぎほど、椎間板の弾力が失われていました。弾力のない椎間板は、弱い力でもつぶれやすく、つぶれた椎間板は背骨の神経を刺激して腰痛を起こします。
 松崎教授は「腰痛のある人は是非、禁煙を勧めます。ニコチンによって血流障害が起き、コラーゲンが破壊されて椎間板の弾力が失なわれると考えられる」と話しています。

監修:斎藤 保健師
掲載日:2004年05月15日

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