健康予防医療コラム ~休養・心の健康~
睡眠時無呼吸症候群を簡単チェック
日立製作所が睡眠時無呼吸症候群(SAS)を簡単に診断できるエアマット(製品名「あいマット」)を開発しました。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が度々停止する睡眠障害で、新幹線の運転士がこの病気であることがわかってから、一般に広く知られるようになりました。このような病気は本来、病院を受診して詳しい検査をして診断するという方法が必要です。しかし、病院に行かなくても簡単に計測できるエアマットが開発されました。
このエアマットは厚さが5mm程度で、布団の下に敷くだけで寝ている人の身体の微妙な圧力の変化を測定して、それぞれの振動を周波数ごとに解析して、呼吸数、脈拍数、いびき、体重が計測できます。エアマットを細い管で小型端末につなぎ、遠隔地に測定したデータを送信することもできます。これを新幹線の運転士の座席の下に敷き、運転士が突然眠りに陥ったときでも、列車司令室で異常を察知するという方法にも応用が可能とのことです。
実際に診断で使う医療器械としては、厚生労働省の承認を受けていないために認可を受けてからの使用になります。日立製作所では「早期に身体の異常を捉えることができ、今後は、在宅医療においても十分活用できる」としています。
監修:斎藤 保健師
掲載日:2006年12月01日