健康予防医療コラム ~休養・心の健康~

頭痛とストレス

 長年にわたり繰り返し起こる頭痛、同じような状態で持続しているような慢性的な頭痛はストレスが原因のことがあります。

 慢性的に繰り返し起こる頭痛では、頭部CTスキャンやMRIで何度も調べても異常がみつからないことがあります。となると、原因はストレスということになり大きく分けて片頭痛、群発頭痛、筋収縮性頭痛の3つに分けられます。
 片頭痛は一般的に女性に多く、ズキンズキンと脈打つような痛みが片側か両側の一部に1〜2時間続いて消えます。原因は、頭蓋骨の外にある浅側頭(せんそくとう)動脈が発作的に広がることによって起こります。群発頭痛は中年の男性に多く、数日から数ヶ月にわたって集中的に起こります。1回の発作は30〜90分ですが、発作のないときはまったく異常がありません。ストレスのあとで気がゆるんだ時に起こりやすく、夜中や明け方に痛みで目覚めるのが特徴です。
 筋収縮性頭痛は慢性頭痛の4割以上を占めていると言われています。頭痛の症状は、ズキンズキンではなく、なんとなく後頭部やこめかみ、額などを中心に重い感じや締め付けられる、押さえつけられる感じがあります。この原因は、基本的には頭蓋骨のまわりの筋肉や首、肩の筋肉のこりが考えられます。疲れてくると起こるので、午後から夕方にかけて強くなる傾向です。また、緊張しやすい神経質な人ほど起こりやすく、めまい、動悸、しびれ、不眠(睡眠障害)、食欲低下などの随伴症状もあります。
 慢性の頭痛は、いずれもなんらかの心理的ストレスをきっかけに表れたり症状が強くなったりします。詳しい検査で器質的な異常がなければ、普段からストレス対処法を身につけて、ストレスに上手に向き合うことが大切です。

監修:斎藤 保健師
掲載日:2006年11月15日

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