健康予防医療コラム ~休養・心の健康~
普通
自分にとっての「普通」
「普通そうは言わないんじゃない?」「この考えは普通だと思うよ」というように、日常わたしたちは、「普通」という言葉をよく使っています。
「標準」「平均」「多くの人がそうだから」「自分にとっての当たり前」などというように沢山の意味合いがあります。
しかし、よく使われるわりには、意味するところが曖昧です。「私は多くを望みません。普通でいいんです…」という場合、「普通」とはどのようなところなのか? そう言っている自分自身もわかっていないことがあります。「では、普通というのは?」ときくと、「普通というのは…ええっと、とにかく普通です」というように、わかっているようでわかりません。
では、「普通」とはいったいどういうことなのでしょうか? 地域や年齢や、性別が違うと「普通」も違ってきます。そして、健康状態や疲労によっても「普通」は違ってきます。 「そんな言い方するなんてあなたらしくないわね。普通のあなたじゃ考えられない。ストレスでもたまっているの?」と言われたことはありませんか?
その人の「普通」は「その人らしさ」です。健康状態が悪くなったり、ストレスを感じると、普段より悲観的になったり、ものの言い方が細かくなったり…、自分なりの普通が乱れてくることがあります。心身の健康状態、人への接し方、ものの受け取り方が自分にとって普通じゃない状態になったまま気がつかないでいると、健康を害したり、ストレスに悩まされることになりかねません。
自分にとっての「普通」を再確認することで、心身のバランスを自己修正することができます。この機会に「自分の普通」を再確認してみてはいかがでしょうか?
監修:大多和 二郎 先生
掲載日:2005年07月15日