健康予防医療コラム ~休養・心の健康~
似顔絵とものまね
自分で思っている以上に・・・
私の友人にとても似顔絵の上手なひとがいます。メモ帳などに雑談している友人の時の似顔絵をちょちょっと描いて、それをその場で雑談している人たちに見せると、大爆笑!という感じです。なぜか、笑ってしまうから不思議ですね。妙に特徴を強調しているから、それが笑いをさそうのでしょうが、確かに似ています…。
テレビのものまね番組では、タレントさんの話し方や歩き方、表情の作り方などを、やたら大げさに強調しています。大げさなのに、なぜか「○○さんそっくり!」と、拍手喝采です。
似顔絵とものまねに共通するところは、「特徴を強調する」というところですね。だれでも、目は二つ、耳も二つ、鼻と口がひとつずつ… 顔の作りはほんのちょっとずつしか違わないはずなのに、人間はその「個性」を見分ける脳をもっています。ですから、ぱっとみて、「○○さん、こんにちは!」と、何百人ものひとを区別できるのです。
その特徴は自分で思っている以上に相手に伝わっています。だから、人が自分の口まねをしたりすると、「僕はそんな風にしゃべっているのかな?」と首をかしげても、まわりは「そうそう!」というのです。テレビの中のタレントさんを見ながら「私にはあんな個性的なキャラクターないな…」とつぶやいているひとに言ってあげましょう。「あなたは十分に個性的だし、誰にもないものをもっているよ」と…。
監修:大多和 二郎 先生
掲載日:2005年05月15日