健康予防医療コラム ~身体活動・運動~
日頃の姿勢に気をつけよう。
姿勢を変えると痛みが減る!?
人が身体を起こして立ち上がり、その姿勢を続けることによって脊椎を取り巻く筋に様々な変化を起こしていると考えられています。人の立ち姿勢においてまず頭の位置が重要です。約5キロある頭を一番上にのせて、安定した良い姿勢を保つために首の骨が少し前に傾斜し、そのバランスをとるために胸の後ろは少し後方に彎曲します。立ち上がった姿勢では胸郭と腹部の内臓を含めた数10キロの重さを支えてバランスをよくするため、骨盤が約30度前に傾く形で、腰椎は前方に彎曲しています。この理想的な姿勢を維持するためには背筋・腹筋、胸椎、腰椎から大腿骨につながる腸腰筋などをバランスよく鍛えなければなりません。立位の姿勢では背筋75%、腹筋25%の割合で身体の姿勢を保つことから、腹筋力が
弱ることでおなかを前に突き出し骨盤はより前に傾き腰椎部分への負担が増すことによって腰痛が増えることが報告されています。
時々自分自身の横からの姿を鏡に映して、頭の位置、背中の丸み、腰の反り具合を確認し、横からの姿勢がなるべくまっすぐになるような筋肉への力の入れ方を習得し、その姿勢を維持することで腰痛の改善につながる可能性は非常に大きいのです。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2009年05月15日