健康予防医療コラム ~身体活動・運動~

1日30分 体を動かすことを習慣づけましょう。

「歩かない人が増えている」 NO1

 健康日本21の中間評価が発表されました。健康日本21とは、健康に関連する関係機関・団体等が国民とともに推し進めていく国民健康づくり運動と位置付けられています。ここでは生活習慣病やその原因となる生活習慣の改善に関する具体的な数値を、9分野70項目に分けて10年後の目標数値を示しており、2005年がそのちょうど中間地点に当たるため評価が下されたもので、その結果は残念ながら多くの項目で、その取り組みが不十分であると評価されました。
 運動に関する事項を見てみると運動習慣のあるもの(週1回30分以上の運動を実施)の割合は増えているのですが、日常生活における歩数は明らかに減少していました。健康的な身体を維持するための運動を歩数に換算すると1日8000〜10000歩の歩行が必要とされるのですが、今回の報告では男性7532歩、女性6446歩とスタート時の平均歩数を下回る結果になっていたのです。
 運動習慣のある人の中にはより運動量を増加させたがる傾向にある人も多く、マラソン大会や自転車レースなどの参加者は年々増えているようです。一方で動かない人は1日1度も家から外に出ないといった人、高齢化の進む中、活動量の低下する年齢層が増えてきているといった現実も歩数の低下に関係しているのかもしれません。現代社会は「意図的に運動しないと確実に活動量は減少する」生活環境であることがより明確になってきたといえます。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2007年08月01日

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