健康予防医療コラム ~身体活動・運動~

ダイエットは目標体重になってからがスタート!

ダイエットは食事?運動?

 ダイエット成功の大原則は消費エネルギーが摂取エネルギーを上回ること、つまり食べる量を減らすか運動量を増やすかということです。太りやすい体質の人は確かにいますが、一人ひとりの現在の状況をベースにすれば、原則は必ず当てはまります。
 食事を減らす方が簡単な人、運動を増やすほうが簡単な人、感じ方に個人差はありますが運動習慣のない人にとって急激に運動量を増やすのはなかなかむずかしいものです。思っているほど運動による消費カロリーが大きくないことでやる気を失うケースもしばしば見受けられます。
 とにかくまず短期的に体重を減らしたい!このケースでは消費エネルギーと摂取エネルギーの差を大きくすれば良いのですからカロリーを大きく減らせる食事コントロールのほうが結果は出やすいでしょう。
 特に、膝や腰などの関節に痛みがあって運動がむずかしい人の場合には、まず摂取エネルギーを減らして関節にかかる「重み」を減らすと運動がしやすくなります。短期的に市販の低カロリー食品(1食分200キロカロリー前後のもの)を利用して、1日1食ないしは2食をそれで済ますことで短期間で体重を減らし、その後、継続可能な運動も加えたプログラムに変更していくという方法もあります。
 ダイエットは目標体重になってからが本来の意味でのスタート地点です。一生涯その理想的な体重や体組成(筋肉や脂肪のバランス)を維持していくためには常にコントロールが必要だからです。
 長期的に健康な身体を維持するためには、筋肉を維持していくための運度が不可欠です。食事のコントロールだけでは、筋肉量を維持して基礎代謝の低下を防ぐことは不可能です。運動することは、エネルギーを消費する以上に筋肉の衰えや減少を防ぎ、ホルモンなど体内調節物質の正常な分泌を維持するために不可欠といえるのです。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2007年07月01日

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